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悪夢

今日からまた更新していきます♫

よろしくお願いします♪

今回、残酷描写があります。

苦手な方はご注意下さい。


その夜、湯浴みも済ませ寝る準備を終わらせた

私は今日の楽しかったお出掛けを思い出して

いた。やっぱり人間は外に出ないとダメだな。

ずっと屋敷の中にいたら脳が腐る。


カフェからの帰り馬車の中でノアが


「次は街歩きデートしようね!」


と、誘ってくれた。嬉しいな〜。

またお出掛け出来るかな〜。

そんな思いを巡らせていると眠くなって

きたのでベットに入る。

瞼が重くなってきて私は直ぐに眠りに落ちて

いった。


「……女神……私だけの……」


んー?何?眠いんだけど?誰か喋ってる?

手を握られてる?私は重い瞼を無理矢理こじ

開けた。


「!?」


目の前に1人の青年がいた。

私……寝てたよね?うん。絶対に寝てた。ってこ

とはこれは夢?

ぼわぁ〜とした頭で考えていると青年が顔を近づ

けニヤリと笑った。


真っ黒で艶やかな長い髪。夜空に瞬く星のような

銀色の瞳。鼻筋の通ったシュッとした顔。

目を見張るような美しい青年。


その美青年が優しく私の右手の甲にキスを落とす。


「私だけの女神よ……」


と、呟きながら。


怖いと思った。何故だか分からないけど物凄く

怖い。夢だ。これは夢だからと何度も自分に

言い聞かせる。

しかし美青年を見ると恐怖が襲ってくる。


早く……。早くこの夢から目覚めなければ!

起きるんだ!起きるんだ!

早く……。

早く……。


焦って美青年が握っている右手を引っ込

めようとするが凄い力で引っ張られる。

そしてーーーーーー。

美青年はあろう事か私の右手人差し指と中指を

口の中にいれた。


ぎゃぁぁぁーーー!何するんじゃい!

このエロ男!そう思った瞬間。


ガリッ。ガリッ。ブチッ。

2本の指を食いちぎった。


「!?」

え?え?えーーーー?


美青年は口の端から私の血を溢れさせ指を

ガリガリと美味しそうに食べている。


た、食べられてる……。はぁ?この人、私を

食べてるの!?私は食いちぎられた右手の指

をじっと見て固まった。

血がどんどん出て止まらない。


ゆ、ゆ、夢……だからなのか痛くはない……けど

だけど……。とてもリアルな感触が。


美青年は口を真っ赤にしながら恍惚の表情を

浮かべる。その表情はこの世のものとは思えな

いほど美しいのにそれを見た私は吐き気を催し

た。


逃げないと!逃げるんだ!

私は掴まれている右手をおもいっきり振り払っ

て走り出す。

その時、左手首を掴まれそのまま凄い力で腕ご

と引きちぎられた。

えぇぇぇぇーーー!?


ブチッブチッブチッーーーーー!


嫌な音が反響する。

振り返ると美青年は私の左腕を愛おしそうに

1回ぎゅっと抱きしめてからガリガリと食べ

はじめた。口から溢れ出る血をもったいない

と呟きながら啜る。


「ひっ!」


私はあまりのグロテスクな現状に腰が抜け

その場に座り込んだ。

そんな私の方に美青年は歩いてきた。

目の前にふわりとしゃがみ込みそして言った。


「君は……どの部位も極上の味だ。ふふふ。

お前の全てを食い尽くす。なんて幸せなのだ。

あぁぁ……私達はこれでやっと一つになれる。

待ち焦がれていた。この時を。もうお前は

誰のものにもならない。私だけの女神だ」


と言って私を見た銀色の瞳はとても綺麗だった。


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