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悪魔の鏡⑤


それはそうとやはり帰る前にきちんと

お断りをした方がいいのかな?でも皆んな

の前で?私はうーんと悩んだ。


「ポレットが悩んでいるのは私への返事だろう

か?」


前国王様が突然に国王様らしい話し方に変わっ

た。


「もう、分かっている。いや、1000年前に

きっちりと断られているからな。そして貴方に

会って思った。貴方はポレットと同じ魂を持って

はいるが違うお人だ。私が愛したポレットでは

ない。あの時の記憶も無いのに困らさせて

申し訳なかった」


「あ......い、いいえ......」


ああ.......この国王様らしい話し方はポレット

に対する話し方ではないよね。

確実に今の私は『親友』『愛しい人』から外され

たんだな。あたり前なんだけど少し寂しい。


「戦いが終わったらこの国でゆっくりするといい。

ポレットが言っていた。『いつか魔王が居なくな

って平和が来たらエルフ王国でゆっくりしてみ

たいものだ』とね。我が国はいつでも歓迎する」


前国王様がニッコリと笑った。

そうか……。女神様もゆっくりしたかったんだ

な〜。


その後直ぐに私達はアグオス帝国に帰った。


「なあ、私は上手く話せていたか?上手く

気持ちを隠せていただろうか?今のポレット

に負担をかけぬように精一杯頑張っ

てみたのだが.......」


と、息子さんやお孫さん達にポツリと言ってい

た事を私は知らない。


アグオス帝国に帰ってからは色々と大変だった。

レオンお父様やローズお母様、エドに皇帝

陛下やその他もろもろから.......


『下着はどの様な服でも絶対に着ろ!』


と、ドヤされた。が、しかしそんな事まで

報告されてるの!?てか、悪魔からの

攻撃とか色々ある中で一番最初に言われた

のがそれ。そんなに重要でした?


皆様色々とご心配お掛けしました。

ごめんなさい。


「ねえ、前国王様にはメルみたいに沢山の

お孫さんが居るし現国王様の様な立派な息子

さんも居るってことはきちんと結婚したんだ

よね?ずっと女神様を想っていたなんて

事は.......」


もうメルカルロ様の呼び方は『メル』にした。

『メルカルロ』は舌を噛みそうだから。


「ここだけの話しですがお祖父様は結婚なさっ

てはいません。私の父はお祖父様の弟の

子供です」


なんと!


「そうだったんだ.......」


「女神様以外の女性を妃にするつもりは無いと

おっしゃって」


そっか。そんなに情熱的に好きだった

んだ……。

殆ど周りの男性達から想われてたんじゃ

ないのかな?それがこんなおばちゃんになって

戻って来て皆んなガッカリだよね。とほほ。


「今、お嬢様の考えている事は分かりますよ?

ですがそれは違います。皆、今のお嬢様であって

くれて良かったと思っています。それだけは忘れ

ないで下さい」


そうなんかな?それはメルの優しい嘘かも

しれない。でも何人かでもそう思ってくれてい

たら嬉しい。


「少なくとも私はお嬢様でなければ嫌です

けどね」


エドが横で紅茶を淹れながら小さく呟いた。


「勿論、私もですよ?」


メルも微笑んでくれた。

ありがとう!私ってチョロいからそう言って

もらえたら直ぐに復活できる。


次は『女神の剣』だ。

私は気合いを入れて紅茶を飲んだ。

いつも読んで頂きありがとうございます!

ブックマークや評価なども本当に嬉しいです♪

今回の更新で第四章が終わりました。

次の更新からは第五章に入ります。

第五章の次は最終章になります!

またゆるりとお付き合い

して頂けると嬉しいです♪

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