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初めてのお出掛け


最近、魔獣の出没が多い。

今までは1年に5、6回だったのが今年に

入ってからもう既に20回は超えている。

私の前世の記憶が戻った頃から魔獣が活発に

活動するよになったような気がする。

気がするだけなので軽くスルーしとく。


魔獣討伐には国の騎士団が順番に行くことに

なっている。

騎士団は赤騎士団、橙騎士団、黄騎士団、緑騎士団

青騎士団、藍騎士団、紫騎士団と7つある。

これって虹色なんだよね。

私の魂の色!!偶然なのか?

この7つの騎士団の他に皇帝陛下をお守りする

金騎士団と神殿様をお守りする銀騎士団がある。


ちなみにレオンお父様のお仕事で前に軽く触れた

皇帝陛下の護衛とは金騎士団の団長のことだ。


ルイお兄様の騎士団は『赤騎士団』だ。

赤騎士団はアダン殿下直属の騎士団なんだけど

殿下も加わって魔獣討伐に参加している。

王位継承順位第一位のアダン殿下が何故にそんな

危険なことをって思うけど


『国や民を自らの手で守れぬ者など王になる資格

はない』


だそうです。素晴らしいね、その考え。

でも死なない程度にお願いしますよ〜。


今回の討伐は赤騎士団が行くことになっていて

少し遠方なので泊まりがけなのだ。

ってことでルイお兄様は今朝旅立って行った。

無事に帰って来てね……。


旅立つ前にレオンお父様やエドにヒソヒソ話を

していたけど……。

何のお話ですかぁ〜?てなもんで私が近づくと

ぱぁぁ〜と相変わらず目が潰れる勢いの眩しい

笑顔でこちらを向き


「ディア、出来るだけ早くに帰って来るから

いい子で待っていてね?」


と私の手の甲にチュッとキスを落とす。

ひっ!朝からの不意打ちに何のお話をしてた

かなんてどーでもいいわってなった。


次はノアにヒソヒソ……。


「じゃあ頼んだよ?くれぐれも……」


ん?ん?くれぐれも何?1番肝心なとこが聞き

取れない!ムキーーーー!くれぐれも何なの

よぉー!


「はい。兄上、お任せ下さい」


なんて言ってるノアが少しだけ大人っぽく見え

ちゃう。


気になる……。気になるよぉぉぉ〜!!!

が、しかし、そこはアフロなおばちゃんだ。

15分もすれば「ま、いいか」なんてなる。

30分もすればもう忘れてるよ。あはは!


あれ?今日はノアが居る。


「今日は学校お休みしたのですよ。日頃

勉強を頑張っているからと父上がたまには

好きなことしなさいって」


さりげなく私の手を取って恋人繋ぎをしてき

たノアは細く微笑んだ。


ぬ〜!?週末、学校休みなのに平日を休ませる

とはレオンお父様は学生の気持ちを分かって

らっしゃる!学生の時って平日休みたくなるの

よね。あっ、社会人でもそうか〜。


ちなみにノアの恋人繋ぎにはかなり免疫つき

ましたよ!なんてたってほぼほぼ毎朝繋いで

ますんで……。


「それでね、僕お休みなので午後から一緒に

先月オープンしたラリーナーカフェに行きませ

んか?」


「まぁ!そのカフェってイチゴタルトが絶品

って噂の……?」


「そうです」


「行きますわ!」


食い気味にお返事。

メイドさん達がラリーナーカフェのイチゴタルト

は凄い!って美味しい!って話してたのを盗み聞

きしてたんだよね!


嬉しいなぁ〜!アフロなおばちゃんになってから

初めてのお出掛け!心踊るわぁ〜!


……って、私、軟禁状態か?

あんまり疑問に思ってなかったけど。

自分から出掛けたいって言ったことなかったな。

よく考えたら何ヶ月もずっと屋敷の中だった。


え?怖っ!これってどうなの?

体が弱かったから?それとも令嬢ってそんな

もんなの?いや、そんなことないよね〜。

だって物語のディアは普通に外に出てたもん。

そして事件に巻き込まれて解決してたもん。


薄っすらとは気が付いていたのだけど……。

私が読んでいた物語のストーリーと今、私が置か

れている状況が全然違っている。

大まかな設定は同じなんだけど。


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