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悪魔の鏡④


「って事だから早くこっちに来なよ」


って事だからってどーゆう事だよ。


聖女様は左肩から胸ギリギリまではだけた状態

の私をズルズルと引きずって行く。シャツの

ボタンが吹っ飛んで見た目、誰かに襲われました

になってる私。そんな私の手を掴んで聖女様

から自分の方に引き寄せるルイお兄様。

『もの凄く不快だ』って顔になっている。

そんなお顔も綺麗すぎてビビるわ〜。


「これを!」


と言って私が先ほど脱いだ制服の上着を上半身に

かけてくれた。すると鎖骨は見えているが

露出が減った。ふぉー!その手があったか!

が、しかし、私的には胸が見えていないなら鎖骨

や肩、二の腕などは見られても全然平気なんだが。


「私やノアが嫌なのだ」


ルイお兄様がボソッと呟いた。

あ、私の考えてることはお見通しですな?流石

ルイお兄様だ。


「もう!また余計な事を......」


聖女様がまたブツブツと文句を言う。

そんなに見たいのか?


「聖女、いい加減にしろ。そこまでしつこいと

気持ち悪い。ディアに嫌われても知らんぞ?」


アダン殿下がため息を吐きながらさりげなく

私をエスコートして箱の前まで連れて行って

くれた。なんと!流石王子様!息を吐く様に

自然な流れだ。


4人で箱を囲む。

するとそれぞれの体に紋章が浮き上がる。

その紋章が熱くなり光を放った。


「「「「くっ......」」」」


私達4人は熱さのあまり声が出た。

それ程までに熱かった。

それぞれの紋章から放出された光が上の方で

一つになり箱めがけて落ちてきた。

そのまま箱に当たりもの凄い爆音と共に蓋が

吹っ飛んで粉々になる。


ひょえぇぇぇぇーーー!!怖っ!

普通は光が当たってパカって開くもんじゃ

ないの?こんな派手に爆発するか⁉︎


咄嗟にアダン殿下、サイラス様、聖女様が私を

庇い取り囲んでくれた。

や、や、優しい!これぞ仲間だ!仲間だな!


「ありがとうございます!」


私は3人にお礼を言う。


「女性を守るのは当たり前の事だ」


「お前はボケ〜としてるから何か飛んできても

避けられないだろう?」


「僕の大好きなこの可愛い顔に傷でもついたら

嫌だからだね」


3人それぞれの理由がある。

面白いな。


ルイお兄様とノアも庇ってくれたかったみたい

だけど3人の方が近くに居たから早かった

んだよね。ありがとう。2人とも!その気持ち

だけでも嬉しいよ!


感動していたら前国王様が箱の中から鏡を

取り出していた。

うん。普通の鏡だ。いい感じにアンティーク

っぽいやつ。


「女神様、どうぞ」


と、鏡を私に手渡してきた。

手に持ってみる。

すると鏡がぽわ〜と光った。


「これで所有権がまた女神様に戻りました」


なんと。所有権なるものがこの鏡にあったのも

驚いたけどそれを一時的に前国王様にしていた事

も驚きだ。自分が取りに来れなかった場合に

前国王様が使えるようにかな。

それは自分の代わりに悪魔を倒してね

って事か?


「これで魔王と対決しなくてもよくなった。

良かったよ〜」


前国王様がニコニコしながら言う。

やっぱりか。ですよね。

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