悪魔の鏡②
街は魔獣達にかなりやられて今日から復興開始
らしい。なんかごめんなさい。あの悪魔は私を
追ってエルフの国まで来ちゃったんだよね?
そして暴れまくって......。
私は前国王様、現国王様、王子達に平謝りを
した。
「女神様のせいではないですよ。そろそろ
悪魔達は我が国にも来ると予測はしていま
したから。それがたまたま今回女神様達の
来国と重なっただけですので。それに悪魔を
倒して下さり魔獣討伐にも力をお貸し頂き
感謝しかありません!」
現国王様が優しく言ってくれたけど街はかなり
酷い状態らしい。怪我人はエルフの方で
も治癒力を使える人がいるようでノアと
一緒に治したとか。
ホントごめん......。
「ですが、女神様達の歓迎会が出来なくなり
ました。お詫び申し上げます」
そう言ってエルフの王族達が一斉に頭を下げて
謝ってきた。
「そ、そんな、謝らないで下さい!私が悪い
のに歓迎会だなんて.....。ホントごめんな
さーい!!」
私も平謝りだ。
エルフ王族も平謝りで埒があかん。
そんなこんなで復興の邪魔にはなりたくないから
これから悪魔の鏡を譲り受け帰る事になった。
悪魔の鏡がある部屋まで行く途中、アダン殿下
がこそっと話してきた。
「この事態は父上にも報告が行ってしまった
ようでね。レオン様がこちらに来ると言って
きかなかったらしい。力ずくて皆が止めた
ようだけど。それとルイから少しだけ悪魔と
の戦いを聞いたけど不思議な事が起こった
ようだね?帰ったらゆっくり聞かせてもらおう」
うっ。そうだよね。悪魔に関しての事は
両国で直ぐに伝達出来るようになって
るはずだ。当然アグオスにも伝わるよね。
レオンお父様を止めた面々、申し訳ない。
大丈夫だったか?死者は出ていないかな......。
「そうですか。レオンお父様が......。それは
大変ご迷惑をお掛けしました。不思議な事とは
キルア様の事ですよね?分かりました。
戻りましたらお話をいたします」
「ふふふ。ありがとう。助かるよ。そして
レオン様だけでなくローズ様とエド?だったか?
ディアの従僕も一緒になってこちらに来ようと
したようだ」
ひっ!何してんだか!そこはローズお母様も
エドも止める側に回らないとダメだろう!
「そ、それは重ねがさね申し訳ありません
でした......」
「いや、ディアは愛されているね」
アダン殿下が私の頭をポンポンする。
その手をルイお兄様が秒で掴んで離す。
2人の顔は和かに笑っているけど何かビシバシ
くるオーラが出てるけど?
「この部屋です」
前国王様の声が響いた。