エルフの国ポジタールへ②
王城の部屋に集まった私達はプリィー様と
メルカルロ様の移転魔力で難なく移動し
ポジタールに入国した。
ポジタール国民には外交する王太子様の
側近みたいな感じの人が私、サイラス様
聖女様。そしてルイお兄様とノアは護衛騎士
という事になっている。
側近チームは3人お揃いの制服で騎士チーム
も2人でお揃いの制服だ。
お揃いってなんだか萌える。自分とのお揃い
も萌えーーーだけどルイお兄様とノアのお揃
いなんて目眩がする程に萌えーーーーーまく
りだ。はぁはぁと変態ちっくな息づかいにな
っちまう。落ち着け私。
「僕とディアはお揃いだねー。このブレザーの
裾が長いのが良いよね!ディアもズボンだなんて
新鮮だ。カッコ可愛くてずっと見てられる!」
聖女様がご機嫌だ。良かった。私の制服姿で
機嫌が良いのなら安いものだ。くれぐれも
トラブルだけは起こさないでね?聖女様の
性格を考えるとちょっと怖いから。
因みにこの制服は私がデザインしたやつね。
ほら、ジャージが却下されて無理矢理デザイン
しろって言われたやつですよ。この制服の
モデルは長ランです。はい。あの学生服の
長ランですが何か!?
ルイお兄様とノアの騎士制服も私がデザインし
ましたよ?モデルは短ランですが何か問題でも!?
デザインはおもいっきり長ラン、短ランできちんと
詰襟だよー。本当は短ランの方のズボンをボンタン
にしたかったけどルイお兄様とノアには似合わない
感じがして止めた。
そんな制服だけど生地や色刺繍などでかなり
オシャレに仕上がってます。
「俺もお揃いなんだけど?」
サイラス様が聖女様に言ってきた。
そのサイラス様をじっと見た聖女様。
「何でサイラスまでお揃いなんだよ。魔導士の
ローブで良くない?」
それは1人だけ浮きまくりだろう。可哀想だよ。
「良いな……。そのお揃い討論に私も参加した
かった……」
アダン殿下から悲壮感が滲み出ている。
アダン殿下はきっちりと王族仕様のスーツ
です。だって貴方は王太子殿下ですからね〜。
そこは我慢して下さいな。
「お疲れさまでした。どうぞこちらへ」
メルカルロ様が私達を王宮の中へと案内する。
プリィー様は帰ってくるなり側近の方々に
連れて行かれた。現国王は色々と忙しいんだ
な。それなのに長くこちらに滞在して頂き
ありがとうございました。
因みに元国王様、現国王様、メルカルロ様の2人の
兄達の側近や信頼できる執事やメイドなどは
私達の正体を知っている。
メルカルロ様には側近は居ない。だってもう
何年も私の側に居てポジタールには殆ど帰って
いなかったから。
広い貴賓室に通された。煌びやかーー。
ほへ〜と天井に描かれてる絵とか見上げて
いたらサイラス様に笑われた。
「今、すげーアホづらしてるぞ?」
「失礼だな!」
私がプンスカ怒ると
「何その言い方!可愛過ぎるけど!?」
って、聖女様が抱きついてきた。直ぐに
ノアに引き剥がされてたけど。
突然バーンとキラキラした扉が開きキラキラ
した2人の美青年が入って来た。本当、
キラキラしてるのよ、この扉。きっと宝石
とかはめ込まれてるんじゃないか?
私はキラキラ美青年達よりも扉が気になる
お年頃だ。てか、もうキラキラ美青年、美少年
美少女などはお腹いっぱいなんだよぅ。