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昔の仲間


この1週間はエルフ王国に行くための準備で

忙しかった。ルイお兄様やノアのエルフ王国に

行くための新しい騎士の制服やサイラスや

聖女様、私の制服を急遽デザインする事に

なったからだ。


私は動きやすいジャージで良くない?なんて

思ったんだけど一応このアグオス帝国の代表とし

て更に女神様として行くのだからきちんとした

服でと言われた。


いや、ジャージだって刺繍とかしたりしたら

きちんとなるよ?あ?駄目?


そんな忙しいのにアダン殿下に一度王城に

呼ばれた。アダン殿下やサイラスは改めて

聖女様と悪魔の鏡について自分達の記憶を辿り

話し合ったりしていた。私も一応その場

には居るのだけどなんせ記憶が全く無いので

ただ聞いてるだけ。居なくても良くない?


しかも話し合いしている時は主に聖女様の

お守りだ。何故だかあの日から聖女様に

会うと挨拶もそこそこにもの凄い勢いで

私のお腹目掛けて走ってきてタックルか!?

っていうぐらいの強さでお腹に抱きついて

くる。そのまま離れないもんだから長椅子に

2人で座り話し合いを聞いている。


「ディアが良い香りがする。ポレットととは

少し違うけど大好きだ」


あ、それ前にも言ってたね?


「聖女様、私の香りってどんなですか?私を

襲った悪魔も香りで探し当てたみたいな事を

言っていましたけど……」


「ふふふ。異世界語が可愛い過ぎる」


「で、香りとは?」


「ふふふ。眠くなっきちゃった」


「香り……」


もう、いいか。とりあえず私から何やらの

香りがしてそれが前の女神様とは多少違いは

あるものの目印になってしまうといったところ

なんだろうな〜。悪魔達にそれで見つかって

しまうみたいだけど香りは消せないだろうし。


香りについて考えていると聖女様がまた私の

胸を揉んできた。その瞬間にアダン殿下が

聖女様を瞬間移動させて自分の椅子の横に

座らせた。


「もー!触るぐらいいいじゃないか!」


「駄目に決まっている。この場に居ない

ルイからもキツく言われているからな」


「アーサーは昔からお堅いよね。今も変わらず

なんだ。あんな奴の言う事なんかさ。しかも

何?アーサーは王太子なのに命令してるの?

最悪だ」


はい。私の家族をそんな風に言ったら……って

言いましたよね?私はふらぁ〜と立ち上がった。

それに気がついた聖女様は平謝りだ。

その様子を微笑みながら見ていたアダン殿下

が聖女様に言った。


「お堅いとか関係ない。ルイとは親友だ。

それとアダンと呼べ。今の私の名はアダンだ」


「面倒くさいな。昔の名で良くない?サイラス

は変わってないのに」


「あー。俺は生まれ変わってないからな」


サイラスが頭をかきながら言った。


「そうなんだってね。ずっとディアが生まれ変わる

のを待ってたんだよね?何か執念深くて怖いん

ですけど?」


「はぁ?お前、俺の純粋な心に対して執念深いと

は何を言ってるんだ!」


「それは、うん。私も少し思ったぞ?」


アダン殿下も少し引き気味だ。


「おい、おい。アダン。悲しい事言ってくれる

な」


「話題が逸れたが聖女、私の事はアダンと呼ぶ

ように。分かったか?ディアの事はきちんと

ディアと呼んでいるではないか」


「だってポレットじゃないってディアに

言われたらそう呼ぶよ?僕の最愛からそう言わ

れればね」


「それでは私の事もアダンと呼べ」


「え?アーサーはアーサーなんだよね。それに

僕の最愛じゃないから。そう言われても」


てな感じで話し合いもほとんど進まずなんだ

けどね。でも皆んなが仲が良いのだけは伝わって

くる。おばちゃんはそれだけでも嬉しくなる

のである。


「皆さんは本当に仲が良いんだねー。

私は記憶が無いけど何だか嬉しい」


「「「仲が良い?どこが!?そして異世界語

が可愛い過ぎる!」」」


はい。3人綺麗にハモりましたね。

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