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ノアとローズお母様


話し合いが終わりヴィンセット家に帰ると

レオンお父様がローズお母様にノアの事を

報告している様子。

私はローズお母様、大丈夫かなってソワソワ

して落ち着かない。


「お嬢様、お茶をどうぞ」


エドが温かい紅茶を淹れてくれた。


「お話し合いでは色々あったようですね」


「え!?何で分かるの!?」


「お嬢様を見れば分かります」


そんなに分かりやすい?いや、エドだからか?

もう以心伝心の仲なのだろうか?私とエドは。

すると従僕の制服に着替えてきたメルカルロ様

が部屋に入って来た。


「遅くなり申し訳ございません」


メルカルロ様が頭を下げて謝る。


「え?メルカルロ様、今日はお疲れですよね?

お休みになって下さい!」


私は慌ててメルカルロ様へ駆け寄った。

あの後、話し合いはエルフ王と王子のメルカルロ

様が中心になって進んだ。細かい事まで話し合っ

たので疲れていると思う。


私は話し合いの前にシャウトしてしまったので

疲れ果ててボォーーーーとしていた。後からルイ

お兄様に訊けばいいや的な感じで。

それに話し合い中、ずっと聖女様が私に抱きつい

て離れなかったから肩がこったしな。


ルイお兄様やアダン殿下から離れなさいと

お叱りを受けていたけど全然駄目だった。


そんな事を思い出していたらメルカルロ様が

ニコリと微笑んで私の手を握ってきた。


「お嬢様!私はとても感動致しました!あの時の

お嬢様は『金色の女神様』そのものでした!」


「ええー?あんな口の悪い女神様なんていない

と思う……」


「何を言いますか!あの場に居た人達はうっとり

と聞き惚れていましたよ?最高でした!」


うっとりは異世界語の影響だし。


「……後ほどルイ様に私もお聞きします。楽しみ

です」


メルカルロ様が興奮して言うものだからエドも

キラキラした瞳で私に笑いかけた。


そうこうしているうちにレオンお父様から

召集がかかった。

3人でレオンお父様の書斎に行く。

もう既にローズお母様、ルイお兄様、ノアが

到着していた。ローズお母様はここでレオン

お父様の話を聞いていたのだと思う。


「本日の話し合いの事をローズに全て話した」


レオンお父様が私達に言った。


「ノア、貴方の事も聞いたわ」


ローズお母様のその一言でノアの肩がびくん

とした。


「あの、母上、その……」


「ルイはお父様の血を濃く受け継いでこの若さで

フォルトマスターになりノアは太陽神様の血を

受け継ぐ騎士。息子2人がこの様に立派で私は

なんて幸せなのでしょう」


ローズお母様はノアを抱きしめながら言った。


「え……母上は僕のこと……そのう、気持ち悪い

とか思わないのですか?太陽神様がいくら地位の

高い神様だとしてもこの世に本当にいるかも分か

らないのに……」


「あら。何を言っているの?ディアが言ったの

でしょう?それにアダン殿下もサイラス様も

知っていたという事は太陽神様は実在するの

でしょう。なんて素敵なのかしら!」


「母上……」


「ふふふ。私はね、太陽神様が息子をのそような

栄誉ある騎士に選んで頂いて心底嬉しいのです。

女神様を守る騎士ですよ?貴方は太陽神様にお力

を頂いて生まれてきたのです。素晴らしい事

ですわ。それに自分のお腹を痛めて生んだ子を

気持ち悪いだなんて誰が思いますか!」


「母上……」


ノアが半べそになってローズお母様に抱きつく。


「……あ、ありがとうございます」


「お礼を言うのは私の方です。とても誇らしい

わ。ありがとう」


うん。うん。本当にそうだよね!自分の生んだ

息子が神様の血を受け継いでるなんて誇りだよ。

おばちゃん、うるうるしちゃった。

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