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パーティーの後で③


こ、怖い……。レオンお父様が怒ってるよ。


「ディアがブライアンに押し倒され時私は

一瞬術を放って2人を引き離そうとしたの

だ。しかし簡単に弾かれてディアは床に

押し付けられてしまった。中での会話を

聞き取ることも出来ずディアが体中を触ら

れドレスを引きちぎられた時の怒り。

ローズは気絶寸前だったのだ」


うっ。そうか、そうだね。

外から見てればそんな感じだ。

ってかその通りなんだけどね。


「アダン殿下とサイラス殿に紋章が出て

聖女様の生まれ変わりだと確信するまでは

生きた心地がしなかった。アダン殿下は

シールドが張られた瞬間からブライアンは

聖女様の生まれ変わりだと言ってくれて

いたのだがそう簡単には信じられなくてね。

ノアがシールドを解除してくれた時は

泣きそうになったよ」


「心配かけてごめんなさい……」


「違うのだ。ディアに謝罪して欲しいわけ

ではないだよ?ただ、あれが悪魔だったら?

魔王だったとしたらと思うと……。

ディアも少しでいい。少しでよいから

危機感を持って欲しいのだ」


本当だね。笑い事じゃないよね。

駄目だな、私。まだ自覚が足りない。

こんなに心配させて。


「ご、ごめんな……」


私がそこまで言うとレオンお父様がひょいと

私を抱き上げて膝の上に乗せた。


「謝らないでいい。私は不安なのだ。こんなに

軽くて華奢で風が吹けば何処かへ飛んで行って

しまいそうなディアがこれから魔王討伐を

しないといけないなんてと。出来るなら代わり

たい。ディアを失う事になったら私は……」


レオンお父様がギュッと抱きしめてくる。

それと同時に不安な心も伝わってきた。


「レオンお父様?私は絶対に魔王に勝ちます。

今は沢山仲間がいますもの。負ける気がしない

のです。だから安心して下さい」


レディースの時もどのチームにも負ける気が

しなかったしな。大丈夫だ。


「……そうか。ディアがそう言うのなら私は

信じよう」


良かった!いつものレオンお父様に戻った。


「それでアダン殿下が悪魔の鏡を取りに行く

事の相談も兼ねてディアとエルフ王殿と

メルカルロ殿に登城して欲しいとのことだ」


「分かりましたわ。レオンお父様は聖女様が

その話し合いに参加するのが不安なのですね?

では、聖女様の聖力に太刀打ち出来るノアに

一緒に来てもらうのはどうでしょうか?」


レオンお父様が成程!といった表情をして私を

見た。


「ね?いい案ですわよね!アダン殿下とサイラス

様は昔の馴染みで出来るなら聖女様を傷つけたく

はないでしょうから。何か私にしてきたらノア

なら遠慮なく攻撃してくれると思うのです」


「そうだな。唯一アダン殿下とサイラス殿以外に

聖女様の力と戦える力をあの子は持っている。

そうしよう。陛下には私から伝えておく」


レオンお父様は安心したように私をギュッと

抱きしめた。いつもの安心安全な胸の中で私

もホワホワした。

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