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パーティーにて②


曲が終わりそのタイミングで私は

ドレスを着替えに行く。


次はレオンお父様とローズお母様

とお揃いだ。

ドレスを着替え終わるとメルカルロ様

がお部屋に入って来た。

そう、髪の毛のセットはメイド時代から

変わらずメルカルロ様にやってもらって

いる。


「さあ、どうですか?可愛く仕上がって

いると思いますが」


神技の様な速さで綺麗にセットしてくれた。


「わぁ!素敵!ありがとうございます。

メルカルロ様!」


私はそう言ったと同時にレオンお父様が

扉をノックした。

私をエスコートしてくれる為に来てくれた

のだ。


「ディア……。この世界で1番可愛いな」


レオンお父様が褒めてくれた。

嬉しいぞ!

私はニッコリ微笑んでレオンお父様と

腕を組む。

会場入りするとまた大きな歓声が響いた。


「ディア、ディア!私達お揃いね!

え……と異世界語で何て言ったかしら?」


「『双子コーデ』だ」


レオンお父様が答えた!

なんと!レオンお父様がしっかり覚えて

いたとは!


「はい。正解ですわ」


私達3人は、ほんわかと笑い合う。

良いなぁ。このご夫婦。

やっぱり私、魔王討伐終わったらこの

ご夫婦と一緒に暮らそうかな。

前世で介護職してたから2人が弱って

きたらお役に立てそうだし。


そんな事をぼんやりと考えていたら

また挨拶軍団が押し寄せて来た。

その中にはアダン殿下やサイラスも

いた。


「次のダンスは是非私と踊ってもらいたい

のだが?」


アダン殿下がそう言えばサイラスも


「俺も!俺も!こう見えてもダンスは

得意なんだぜ?」


と誘ってきた。

どう見えてると思っているのだろうか?


「分かりましたわ。ひと通りご挨拶が

済みましたらお2人共是非お願い致しますわ」


私はぺこりとお辞儀をした。

2人は挨拶の列を抜けルイお兄様やミエル様

達とお酒を飲みながらお話をしている。

いいなぁ。お酒飲みたい。


「ああ、ブロスト殿の従兄弟君ですか」


私の隣で忙しそうに色々な人の挨拶を

受け答えしているレオンお父様の声で我に

かえった。いけない、いけない。

あまりにもお酒が飲みたくて一瞬意識が

飛んじまったよ。


目線を目の前にいる男性に移した。

ユーリ様の従兄弟だという男性はユーリ様

をひと回り小さくして体重プラス30キロ

って感じだ。

汗を大量にかいている。

この会場そんなに暑くないよ?

空調は完璧にしてあるはずだもん。


「今宵はおめでたい席にお呼び頂き

息子共々嬉しく思っております」


と言って隣に立っていた息子と共にお辞儀

をした。いや、お辞儀をしたのは父親だけで

息子の方は目を見開いて私を見ている。

時が止まっているのか?って訊きたくなるほど

動きがない。


息子と言っていたから男性なのだろうけど

女の子みたいに綺麗で可愛い。

お目目ぱっちりでまつ毛長くてバッサバサ!

お肌なんて真珠みたいに艶々で羨ましいぞ?

髪の毛は少し変わった色味だ。

シルバーにラベンダー色が混ざっている

ようで綺麗。


ほわぁぁぁと見惚れているとその

息子が突然に私の手を掴みその場で床に

押し倒してきた。そしてゴニョゴニョと小さく

呪文のようなもにを唱えると側に居たレオン

お父様とユーリ様の従兄弟が弾き飛ばさ

れてよろめいた。


「レオンお父様!」


私は息子に押し倒されたまま叫んだ。

その瞬間、私と息子の周りにシールドが張られ

誰も私達に近づけなくなった。


「シールド張ったからもうここでの会話は

外には聞こえないよ。久しぶりだね。

ポレット。さあ、ゆっくり話そうか?」


息子は綺麗な顔で微笑んだ。

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