パーティーにて
今日は私の成人祝いパーティー当日だ。
場所はヴィンセット家にあるパーティー
ホール。屋敷内にはパーティーや催し物が
出来る大きいホールが大、中、小と3つある。
最初は皇帝陛下がお城でしないかと提案
してくれたけど我がヴィンセット家にも
ホールはありますのでとレオンお父様が
丁重にお断りしていた。
会場には私が提案したスイーツが沢山並ぶ
と言っていた。楽しみ過ぎるぞ。
お酒も沢山用意していると聞いた。
今日からアルコールも解禁しようと思って
る。楽しみだ。
色々面倒くさかったドレスやアクセサリー
も最初はルイお兄様とお揃いの水色の生地
でデザインもお揃いでアクセサリーはお互い
の瞳の色で決まった。
それは着替えるドレスも同じで1回目は
レオンお父様と同じ生地で色はシルバー
だ。私の方はアクセサリーもレオンお父様
の瞳の色で統一する。因みにローズお母様は
レオンお父様とお揃いのドレス、
アクセサリーはレオンお父様の瞳の色なので
私とは前世でいうとこの『双子コーデ』に
なる。ローズお母様は凄く喜んでくれた。
最後の着替えはもう言うまでもなくノア
とお揃いだ。ドレスの色はエメラルド
グリーンでアクセサリーはノアの瞳の色だ。
そのノアは昨日まで聖騎士の試験で地方に
行っていた。今日のパーティーに間に合う
ように朝早くにこちらに向かっているようだ
けど天気が悪く予定時間より遅れている。
パーティー開始には間に合わないと分かった
ので先に始める事になった。
こんな時に移転魔法を使えば良いのにって
私は思うのだけれどこちらの常識的には
緊急ではないとの事で却下されたらしい。
ノアはごねたらしいけどパーティー自体には
間に合うからって事らしいよ?
パーティーが始まって最初は色んな人達
からの挨拶を兼ねたお祝いの言葉を
もらうのだけど……。
ヴィンセット家の一族に皇帝一族に神殿一族
ともう人、人、人!!!
愛想笑いしてたら顔が引き攣ってきた。
スイーツ食べたい。
お酒飲みたい。
挨拶の途中だったけどパーティー会場に
流れている曲がダンスの曲に変わった。
主催の私が踊らないと他の人達は踊れない
ので私とルイお兄様、レオンお父様と
ローズお母様のペアで一曲踊る事になった。
「私のお姫様?一曲よろしいですか?」
宇宙一のイケメンに言われて断る女なんて
いるのか?なんて思いながらお返事をした。
「はい。喜んで」
私達のダンスが始まった。
「ディア、今日は本当に可愛いよ!
私の瞳の色のアクセサリーがよく似合って
いる。嬉しいな」
と、ルイお兄様がダンスをしながら私の
耳元で囁く。
ぐほっ!!!耳元は反則ですがなぁぁぁ!
「ル、ル、ルイお兄様もカッコ良いです
わ!もう自慢しまくりたいです!私の
素敵なお兄様だと!」
私も笑顔でお返事する。
するとルイお兄様の表情が一瞬曇った。
ん?なんか変な事言った?
「素敵なお兄様……か。ありがとうディア
嬉しいよ」
あ、いつものルイお兄様だ。
気のせいか。