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紋章②


「でも紋章なんて私の体には見当たらない

のですけれど?」


私はいくら考えてもそんな痣の様なもの

の記憶が無い。


「あ、え?もしかして自分では見えないところ

とかにあったりするのかな?お尻とか……」


そこまで言ったら私を抱っこしているルイお兄様

が口を軽く塞いできた。


「ディア?その可愛らしい口から可愛らしい

話し方でそんな色っぽい事を言ってはいけな

いよ?」


顔を真っ赤にしながら言われたけどお尻って

言葉が色っぽいの!?

だって長く座っててお尻が痛いとか

普通に言わない?


あ……そうか、この話の流れでつい想像しちゃう

って事?それは悪かった!

おばちゃんだから空気読めず失礼した!


しかし顔を真っ赤にして私を優しく叱る

ルイお兄様がイケメン過ぎて死にそうだ。

もうこの話し合いの場で私は何回死んどる

のだ?もう勘弁してくれ。

イケメンどもよ……。


「うーん。ディアの可愛いお尻にはそんな紋章

は刻まれて無かったわよ?」


ローズお母様がこの流れで爆弾発言だ。

空気を読むのが下手選手権があったら堂々

1位になれるであろうローズお母様は今も

読めてない。私と一緒だ。

あれ?って事は私も1位になれる素質ありか?


ローズお母様の言葉で部屋の中に居る殿方

が皆顔が真っ赤だ。そんな殿方を見ていたら

私まで恥ずかしくなる。自分で言っといてなんだ

けどな!

皇帝陛下とユーリ様の2人は大丈夫そうだ。


「えっと、ディアの紋章はそのようなところ

には無いぞ?それに4人揃わないと出てこない

しな」


サイラスが沈黙を破って説明してくれた。


「あ、そうなんですね?」


安心した。


「因みにアダン殿下とサイラス様は何処に出て

くるのですか?」


「俺は左手の甲だ」


「私は右頬だ」


わー。なんかファンタジーっぽくっていいな!

きっと紋章もカッコいいデザインなんだろう

から。イケメン達に浮き出たらうっとりするかも!


「あのう、私は何処に出るか知ってますよね?

何処ですか?」


「ポレットは左鎖骨の下だ」


サイラスが自分の左鎖骨を指差した。


「うわー!いい!鎖骨の下なんてカッコ

いい!」


私は大きなホクホクしながら独り言を言う。

するとルイお兄様が自分の顔を片手で

抑えながら悶絶し始めた。


「もう……。ディアが可愛すぎて、可愛すぎて

可愛すぎて、我慢の限界が……」


あ?そうなの?シスコン心を刺激し過ぎ?

それともこの話し方?

どちらにしても家族愛が強いと大変だな……。

しかしだ。何の我慢かな?


「それで、ですね、エルフ国に4人揃って

来て頂かないと鏡をお渡し出来ないのです」


話が戻った。

そうだった。鏡だ、鏡。


「では聖女様を探し出さなくてはいけないと

いう事ですのね?」


ローズお母様がほんわか言った。


「アーサー王と女神様が生まれ変わっている

のなら聖女様も何処かで生まれ変わっている

可能性が高いな」


皇帝陛下の言葉に皆頷く。


あ、そうだ!忘れかけてたけどサイラスは

生まれ変わりではなく不老不死になった本人

だった。


「俺の息子がアーサー王の生まれ変わりだった

のだから確率的に血筋に生まれてくるのでは

ないか?」


皇帝陛下がユーリ様の方を見る。

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