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第4章 カミングアウト


目の前にはエルフ王とメアリーだった

であろう美青年が座っている。

その他にヴィンセット家の皆んな、

皇帝陛下、ユーリ様、アダン殿下、

サイラス、が居る。エドは私の従僕とし

てお茶の用意など他のメイド達と一緒に

やっている。


お茶の用意が全て終わりエドだけ残して

メイド達は下がる。


「何からお話をしましょうか……」


エルフ王が口を開いた。


「まずは女神様が無事に生まれ変わって

下さって心より喜び申し上げます」


「あ、ありがとうございます」


喜んでくれているのならとりあえずお礼を

言っとく。


「1000年前の女神様が鏡を預けたのは

私の父でして。父は数十年前から体調を崩して

王位を私に譲りました。ですので鏡の事も私が

父から受け継ぎました。父から聞いていた女神様

はもっとこう……何と言いますかキビキビとした

カッコ良いイメージでしたが……」


イメージでしたが、何だ?イケオジよ、その

続きは?


「今世の女神様は可愛らしいのですね」


可愛らしい……。褒められた!?私好みのイケオジ

から褒められてるのか!?


「お嬢様……これは決して褒められていると

いう事ではございませんよ?」


私の耳元でエドが囁く。


はい……。分かっておる。

前世の女神様より頼りないって事でしょう?


「すいません……。実は生まれ変わった事は

事実なのですが異世界人の『ユウコ』という

女性の魂と混ざり合っていまして……」


「お嬢様!」


「おい!ディア!」


エドとユーリ様が驚いて叫ぶ。


だってもう色々あってこのメンバーには

全部言った方が楽になるかなぁ〜なんて

思ってね。隠してるの嫌になちゃった。

今が良いタイミングでは?


「異世界人?」


「異世界人ですか?」


「異世界人ですの?」


「姉様が……」


「やはりな」


「異世界人……」


「え!?」


その場に居たエドとユーリ様以外の

方々がそんな事があるんかい的な反応

をそれぞれし始めた。

何だか面白いぞ。


「ブロスト殿とエドは知っていたの

だな……」


レオンお父様が2人を睨みつけた。


「本当に突然に言ってしまうとは。

ディアらしいというか……。

ま〜俺とエド君は魂の色が見える

からな。自然と分かってしまったの

だ。な?エド君?」


ユーリ様は半分呆れた顔でエドにバトン

を渡した。


「はい……。旦那様にお伝え出来ない

事がもどかしくありましたがお嬢様の

ご意向でしたので……」


エドが頭を深く下げて謝っている。

ま、そうだね。私が言わないでって

お願いしたもん。


「ディア何故、言ってくれなかったのだ?」


レオンお父様が悲しげな瞳で訴えて

くる。男の色気大爆発しとる。


「あ……え……と。だって気持ち悪く

ない?異世界人だよ?異世界!この

国の人間じゃない人間だよ?私、

レオンお父様や皆んなに気持ち悪がられ

たら秒で死ねるもん。嫌だったんだもん。

気持ち悪いって目で見られたら……」


「そんな!その様な事を思う奴など

ここには居ない!居たら私が殺す。

ディア、ディア。その様な事をこの小さな

胸に抱えてさぞ辛かっただろう……」


隣に座って居たレオンお父様が立ち上がり

私を抱き抱えて座り直した。

今回はレオンお父様の膝には座らずきちんと

ソファーに座っていたのだよ。

一応エルフの客人が来ているから。


エルフ王の息子さん助けた時にはレオンお父様

に抱えながら移動したから何となくはそんな

感じって分かってると思うけど。

だから今更だけどな。

結局膝に座らせられたけどな。


その横でルイお兄様が悔しそうな表情を

していた。もしやルイお兄様までも膝座り

を狙っていた!?

でも家長には敵わないよね……。

ルイお兄様また今度ね?

ホント、家族愛が凄くてビビるわ……。

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