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結婚について②


「あ〜そ、それはですわねぇ〜。結構

本気なのですわ」


「本気……?」


ルイお兄様とノアの雰囲気がダークに

なったよ?何故かな?


「魔王討伐が終わったらゆっくり

静かに暮らそうと思っていますの。

修道院は心穏やかに過ごせそうでしょう?

それに結婚といっても私など妻にしてくれ

る殿方なんていらっしゃらないのではない

かしら?」


私は両隣から発せられるダークなオーラに

負けず言ってみた。


「姉様?結婚しても静かに暮らせますよ?」


「逆だよ?ディアを妻にしたい男性は沢山いる

から困っているんだ」


ノアもルイお兄様も凄い早口で言ってくる。


「ああ、結婚しないで静かに暮らしたいのなら

このまま我が家に住んでいれば良いだけでは

ないか?そうだ。わざわざ修道院などに行かな

くとも。なぁ?そうだろう?ローズ?」


レオンお父様がローズお母様に意見を

求めた。


「そうよ?このままお父様と私と暮らせば良い

のです」


「でも……ずっとってわけにもいかないですわ。

お嫁に行かない娘がずっとお屋敷に居るのも

世間体が……。それにルイお兄様やノアのお相手

もいることですし私、小姑になりたくないので

やはり修道院に行くべきかと思いますわ」


「「「「なっ!」」」」


ヴィンセット家の皆んなが声を揃えて叫んだ。

え?そんな変な事言った?


「世間体など!そんな事を気にする事は無い!

それに一生私の側にいると約束したではないか」


レオンお父様?だからその約束っていつしたの?


「お母様と一緒にずっとお茶して刺繍して楽しく

暮らしましょう?ね?」


ローズお母様!それはそれで楽しそうだな。


「ディアは小姑なんかにはならないよ?ほら

私と一緒に旅にでも行こう?誰も知らない場所

で……」


ルイお兄様?何故に突然旅?誰も知らない場所に

行く意味が分からないぞ?


「姉様!僕と一緒に『太陽の宮』に住みましょう。

あそこは陽当たりも良いので姉様の好きなお花も

沢山育てられますよ?」


ノアよ……。『太陽の宮』は将来貴方が伴侶と一緒に

暮らすお屋敷でしょう?私なんかが行ったらそれこそ

小姑だよ!


因みにヴィンセット家の広大な土地にはこの本宅と

将来ルイお兄様が伴侶と暮らす予定の『月の宮』と

ノアの『太陽の宮』がある。

前にエドが療養していた『星の宮』もあるけど。

兎に角凄く広い土地なのだ。


しかしどうして私が結婚しないだけでこんな

騒ぎになるのかが分からん。

笑いをこらえながらこの様子を見ている

ユーリ様。そんなに可笑しいか?


もう面倒くさくなったので。


「分かりました。考えてみますわ……」


と言っておいた。すると皆んなの顔がぱぁぁと

明るくなったのは気のせいか?

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