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結婚について


学園長のやってきた事、これから彼は

どうなるかなどユーリ様がひと通り

説明してくれた。


どうやら『死んだ方がマシ』な刑が待って

いるらしい。怖くて詳しくは訊かなかった

けど。


「もうディアはあんな奴の事なんて早く

忘れた方がいいよ。ディアの背中にあんな

酷い傷をつけた奴なんか……」


そう言ってルイお兄様が優しく私の頬を

撫でてくる。


「僕も驚きました。痛かったですよね?

ただの火傷じゃなかったんですよ?

火傷に魔術がかかっていて中々治りません

でしたから」


はっ!またしても私はこの国の稀有な『光魔法』

で治してもらってしまったのか!


「ノア……また治療してもらったのですね?

貴方には何回助けてもらったか分からない

わね……」


レオンお父様の膝上でしゅんとする私。


「前にも言いましたが僕の力は姉様の為

だけにあるのですから気にする事はない

のですよ?」


いや、いや、私も前に言ったが君の力はこの

国の為にあるのだよ。

私の為だけ宣言を神殿様が居る前でしては駄目

だぞ?


「それにノアも大変な目にあっていたでしょう?

体は大丈夫なのですか?」


私は今更ながら訊いてみた。確か体が痺れて

動けなかったみいだったような?


「あんなの、大丈夫ですよ!」


笑顔が眩しい……。

因みにあの時、部屋の外で待機していたノア付き

のジョセフと『鬼の5人』『赤の3人』達も

中での異変には全然気が付かなかったようだ。

学園長の魔力はそれ程までに完璧だった。

勿体無い。その力を是非魔王討伐の時に

お借りしたかった……。

世の中、上手くいかないものだな。


「でもディアが少し力が使えるようになった

ようで安心したぞ?あの屋敷を吹っ飛ばした

のだってディアの力だろう?それにマーカスに

ついていた剣の傷跡もディアと戦った時のもの

だと判明したしな」


ユーリ様が嬉しそうに言ってきた。

が、あれは全部アクアの力だ。

しかし今回は前回みたいに自分の記憶を

一部分の人にも残さず私以外は全て完璧に

抹消していったようだ。

本当にお別れだったんだね。


「多分一時的な力の発動だと思ってます。

もう必死でしたので……」


「それでも大したものだ。流石は私の娘」


レオンお父様は私の顔を覗き込み微笑んだ。

はい。即死です。

私、今、天に召されましたよ。


「えっと……。レオンお父様?ユーリ様?

そのう……大丈夫ですか?私の父様と母様

の事……もう知っていますよね?」


これはね言っておかないと駄目なやつ。

2人には相当ショックだったろうなって

思うし。


「ああ……。私達は大丈夫だ。ディアの方が

あんな事を聞いてしまって大丈夫だろうか?」


レオンお父様が心配そうに私の頭を撫でる。


「ショックでしたけれど、泣いてしまいました

けれど……今、私にはレオンお父様もローズ

お母様もルイお兄様もノアもいますわ。だから

大丈夫ですわ」


「そうか……そうなんだな……」


レオンお父様が嬉しそうに私を後ろから

抱きしめてきた。

ルイお兄様もノアも握っている私の手に

力が入る。ローズお母様もニコニコしながら

私を見つめている。

最高の家族だ。


「あー俺もその中に入れて欲しいのだが」


ユーリ様が少し拗ねたように言った。


「で?ディアは将来結婚せずに修道院に

入るのだって?」


ニコニコしながらも目が笑っていない

ルイお兄様から突然に言われたのだ。

えー!?クラリス様はそんな会話まで伝えて

いたのか!?

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