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おばちゃん転生令嬢は溺愛が渋滞中  作者: 花音月雫


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真実④

いつも読んで頂きありがとうございます♪

今回、残酷な表現があります。

苦手な方はご注意下さい。


私の手を握っていた学園長は宙を見つめて

一瞬行動が止まった。

そして私の顔をゆっくりと見て言った。


「ディア?どうやって貴方の父親が死んだか

聞きたいですか?」


あれ?元に戻った。

めちゃくちゃ不安定な精神状態じゃん。

怖い、怖い、怖いぞ?

ここは逆らわない方がいいよね?


「……はい」


本当は聞きたくないけど。

もう亡くなっているのだ。今更聞いても

助けられないし。切なくなるだけだよね。


「そうですか。分かりました。教えましょ

う。貴方の父親、ロノフは光魔法が使え

ました。この国では希少だという事は知っ

ていますよね?彼の光魔法はとても強く

素晴らしかったです。でも実は私の方が

上でしたけどね」


おっと。ここでマウントかい。


「2人を捕まえてきてこの屋敷の地下牢に

ロノフを監禁しソフィア姉上は部屋に軟禁

しました。ソフィア姉上は『こんな事は

止めて元の優しい貴方に戻って』と私を

説得してきましたが、元の私?元々こう

ですよと言ったら泣いていましたね」


そりゃ私でも泣くわ。


「そしてソフィア姉上を地下牢に連れて行き

ロノフを拷問するところを見せてやりました。

ロノフは光魔法しか使えないのでそのまま

力を使えるようにしていましたので拷問が

終われば自分で傷を治していましたよ。

あ、勿論、拷問してる時には光魔法は使えない

ようにしましたよ?端から治されては拷問に

なりませんからね。拷問を見ていたソフィア

姉上は半狂乱になって私に止めてくれと

頼んできました。そんな姿もゾクゾクした

ものです」


「な、何てひ……」


「何て酷い事を!貴方は人間じゃないですわ!

よくそんな残酷な事が出来ますわね!」


私が言いたかった事を全て言ってくれたよ。

被せてきたけどな。

クラリス様ありがとうよ。


「ロノフには食事も与えていませんでした。

水だけでどれだけもつのか実験も兼ねて

ましたねぇ。彼はソフィア姉上を残しては

死ねないと言ってどんな酷い拷問にも空腹

にも耐えていましたがある日の朝に力尽きて

いました。一度髪の毛を頭皮ごと剥がした

のですが次の日には綺麗に治っていたり

で頑張っていましたけど地下牢は寒かった

ので死期を早めたのかもしれませんねぇ」


本当に何て、何て、酷い奴。

拷問を受けて何も食べれず寒い所に入れ

られて……。どんなに辛かっただろう。

どんなに母様を助けたかっただろう。

そう思うと涙が出てきた。


「ああ、ディアの涙、初めて見ましたが

綺麗ですね。ふふふ。ソフィア姉上はね

ロノフの拷問を見てから食事を取らなく

なっていました。無理矢理食べさせてみ

たのですが全て吐き出してしまうのです。

彼女もロノフと同じ進行具合で痩せて

いきました」


もう何も言えない。

私はただずっと涙を流し続けた。


「ロノフが死んだ事を伝えました。

嘘だ、彼が死ぬわけがない、と叫んでいた

のでロノフの首を切ってソフィア姉上の足元に

転がしてやりました。その時のソフィア姉上

の表情がたまらなく愛おしかった!今でも

思い出せますよ」


遺体に拷問痕があったとはあの本に書かれて

いたけど首まで切られていたなんて!!


うっとりとしている学園長。

完全にイカれてるわ、コイツ。

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