表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
223/318

真実③


「ソフィア姉上とずっと一緒にいられる方法

を思いついたのです。あの邪魔な男が消え

たらソフィア姉上は私と結婚してくれる。

そうだ。こんな簡単な事だったのだと気が

付いたのですよ」


あ〜。なんか、はい。分かちゃたよね。

もうその説明でさ。

クラリス様も分かったようで青い顔をして

いる。


「私は計画を立てたよ。ブロスト一族には逆

らわず従って静かに目立たなく良い子にして

いながら見つからないようこの屋敷を建て

ました。この屋敷はね『魔獣の森』って言う

場所に建っていてそれこそ魔王か悪魔かそれと

同じぐらいの力を持っていないと入って来れ

ない。深い深い森の中にびっしり魔獣が居る。

魔力が程々強くてもこの森に入って来たら

頭がおかしくなるようですよ?きっとこの森は

は悪い気が集まっているのでしょうね」


え?私もクラリス様も大丈夫そうですけど?


「ええ、この屋敷内は私が魔力で浄化して

いるので誰もおかしくはなりません」


いや、学園長、あんたはおかしいけどな!

って、また私、分かりやすかった!?


「誰も入って来れない森。だからここを

選びました。私の魔力なら半日でこのぐらい

の規模の屋敷は建てれますよ?ふふふ。

素敵に仕上がっているでしょう?ここなら

何をしても知られる事はありません」


はぁ。何をしても……ね。


「そうこうしてるうちにソフィア姉上は子供を

産んでしまった。汚わらしいあの男の子供だ!

許せなかった!もう汚れてしまったソフィア姉上

もあの男との子供も一緒に始末しようと決めた

のです」


やっぱりか。


「だからね、あの日私が嘘の手紙を書いてあの

男とソフィア姉上を誘い出したんだ。でも

子供は置いてきてしまったんだよね?ねぇ

ソフィア姉上?」


そう言って微笑みながら私を見る。


「まぁ、子供なんて後から殺せばいいと思った

けどね」


その子供と今、夫婦になろうとしてますけど?


「その子供が私なんですが……」


私は力無く呟いた。

いや、学園長の魔力のせいで力を入れたく

ても入らないのだ。

学園長の魔力、ホント私と相性が悪いのか

段々と吐き気がしてきた。


そんな私の呟きを聞き、クラリス様は床に

転がったままこちらを見て


『それは本当ですの!?』


と、目で訴えてきた。


『本当』


私も目で返す。


そんな私達に全然気が付かない学園長は

ニコニコしながら私の前に跪き手を取って

キスをしてきた。


止めろ。

振りほどきたいけど体に力が入らん。


「あの時からずっと眠っているソフィア姉上

が起きてくれて嬉しいよ。最初は殺そうと

思ってたけど殺さなくて良かった!でも

眠ってしまったけど……。あんな男でも一時は

夫婦だったからね。死んだのがショックだった

のでしょう?でも、もう大丈夫ですよ。私が

いますから」


眠っている?学園長の魔力で眠らされている

とか?いや、それは無いな。だっていくら

学園長の力が強いと言ってもユーリ様だって

かなりの力だ。溺愛していた妹の気配を

読み取れないわけがない。ほんの少しだって

とりこぼさないはずだ。

じゃあ、どーゆー事?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ