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ユーリ様のご親戚⑤


「どれだけ甘やかされているかと思っていた

けれど案外素直ですのね?あ、それも手なの

かしら?素直で純情でその普通の見目を

利用して色々と誑かしているのでしょう?」


ん?普通の見目?普通の見目で誑かせれる

かーい。それって遠回しに私が可愛いって

認めてるんじゃね?


「ユーリおじ様にも色目使ったのでしょう?

そうでなければあんな聡明なおじ様が貴方

なんかを可愛がったりなんてしないわ」


あ、それ?この嫌がらせの原因。

なるほど?

しかしそんな情報どこで?

まさか公然の秘密とか!?


「ユーリ様は私の伯父なので可愛がられる

のは普通にある事だと思いますわ」


悪いけど遠い親戚のあんたより凄く近い

親戚だからね、私はさ。

しれ〜と言ってやった。

だってちょっとムカついたし。

大人気ないけど。


「くっ。何よ!ユーリおじ様よりヴィンセット

家のレオン様の方が貴方にベタベタらしいじゃ

ない?」


おっ?ユーリ様の事はもういいの?


「伯父と姪の関係なのに気持ちが悪いですわ!

世間では魔女の色香にグズグズにされた男と

して有名ですのよ?知ってました?」


……。はぁ?私の事はいい。どんだけ罵られ

ようと、どんだけバカにされようと、どんだけ

嫌がらせされようと。

でもレオンお父様やヴィンセット家の事を

悪く言うのは無しね。


「テメー今何つった!?もういっぺん言って

みろ。あ?どの口が言った?どれだ?引き裂いて

やるからちょっとこっちに来いや!私の事は

良いよ。どんだけバカにされてもテメーの言う

事は殆ど本当の事だし。でもレオンお父様や

ヴィンセット家の事は許さねーぞ?世間で

レオンお父様はそんな風に言われてない。

そんな直ぐに分かる嘘つくんじゃねーよ!

このボケカスがぁぁぁ!」


私はクラリス様を睨みつけた。

前世ヤンチャ時代に戻ってしまったよ。

やってしまった。でもいい。いいよ。


「何?今の……可愛い!」


「クラウディア様が可愛い過ぎますわ!」


「惚れた。惚れてしまったよ!」


……やっぱりよくなかったわ。そうだった。

おばちゃん語てかヤンチャ語ってこっちの

人達にとってはヤバいぐらい魅力的なんだっ

け。クラリス様以外皆んな目がハートだ。

わーん!もうどうしたらいいのだい?


「い、いやーーー!こ、こ、怖い!」


え?確実に怖いなんて思ってないだろう

なって感じの言い方なんだけど?

しかも照れてる?顔が真っ赤じゃん?

クラリス様もヤンチャ語にやられた!?


クラリス様が破れかぶれな感じで叫んで両手を

前に出す。するとかまいたちが私の周りに

起こった。風魔力の攻撃法だ。


防御出来ない私は一瞬でかまいたちに

切られた。

頬、腕、足、髪の毛もバラバラと落ちた。

そしてお腹に鈍い痛みがきた。

下を見てみると制服のお腹の辺りがじわ〜

と赤いシミが広がってきた。


「ふぇ……」


お腹の痛みにうずくまる。


周りの生徒達の叫び声と同時にエドが

教室のドアを魔力で破壊してうずくまっ

た私を抱き締めてお姫様抱っこをした。


「お前か?お前がやったんだな?このクソ女。

お嬢様の手当が終わったらぶっ殺してやる

から覚悟しとけ。絶対に情けなんかかけ

ねーからな?お前を細かく切り刻んでやる

からな?」


え?え?あの行儀の良いエドの口から今

『クソ女』って聞こえた?

しかもめちゃくちゃ怖い声だ。今まで

聞いたことがない。

いや、きっと幻聴だ。今の私は弱ってる

から……。気のせいだ……。


エドは保健室まで移動魔法で飛んだ。

えーーー?エドも移動魔法使えるの?

でもエド?学園内では魔力禁止だよ〜。

色々驚きながら私は気を失った。


一瞬レオンお父様やルイお兄様達より

エドが先で良かったと思った。

だってあの2人だったらクラリス様は瞬殺

されてたと思う。

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