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女神様の教会


また学園の日々が戻ってきた。

エドは相変わらず姿を消して護衛して

くれている。

アクアもそうなのだが時々本当に姿を

消すのだ。


「俺さー。やりたい事があってこっちに

来てるって言ったよな?それやりやすい

から女神ちゃんの護衛騎士になったわけ。

だから時々居なくなるからよろしくな!」


なんて爽やかに宣言された。

で、本当に時々居なくなる。でも他の騎士

様達に知られるとヤバいって言ってきちん

と自分の影を置いていく。

影っていっても気配だけ置いて行くのだ。

私が見るとアクアは居ないんだけど他の

人から見たら居るように見えるんだって。


悪魔ってホント何でも出来るな。

出来ないことなんてないんじゃない?

そうだとすると怖いけどね。

魔王がさ、何でも出来ちゃったら勝てない

じゃん。


なんて色々考えて次の授業の為に廊下を

歩いていたら後ろから声がした。


「ディアも次は歴史の授業だろう?

一緒に行こうぜ〜」


振り返るとサイラスがニコニコしながら立っ

ていた。


「サイラス様もですの?でもサイラス様

にこの国の歴史なんて必要あります?

生き証人ですのに」


「おい!それは一部の人しか知らない

んだからな!堂々と言うなよ!」


「あら。ごめんなさいねぇ」


「ったく!ディアも記憶が無いっていっても

チラチラ出てくるよな。ポレットがさ」


「そうですの?よく分かりませんけれど」


「ま〜いいや。あれ?ベッタリのノアは?」


ベッタリのノアってそんな妖怪みたいに。


「聖騎士様の授業ですわ。それにそんなに

ベッタリではないのですけど?」


「ベッタリだろう!?あれでベッタリじゃな

かったら屋敷に居た時はどんなんなってる

のか怖え〜わ!」


そう?私も『溺愛』の感覚が麻痺してきてる

のかな。

そんな話をしているうちに教室に着いた。

この授業を取っているのは私達とあと3名

だった。席に座ると先生が入って来る。


女性の先生だ。

無表情で授業を進める。

内容は『金色の女神様』がこの国に1番最初に

建てた教会の事だった。

女神様は全部で3つ教会を建てたんだって。


最初の教会は西の外れにある小さな村

に魔獣が大量発生してそれを討伐しに行って

その村に建てたらしい。


魔獣のせいで村人の半分以上が亡くなった

事に悲しんで建てたんだって。

お金あるね。資金はどうやって?


「その頃にはさ、もうアーサーと出会ってて

一緒に職業として魔獣やら悪魔やらと戦って

たんだよ。まだ俺が出会う前だ。ポレットは

稼いだ金をずっと貯めてた。性格が真面目だった

から遊ぶ事もしなかったしドレスや宝石も

買わなかったからすげー貯まってたぞ?」


って、隣の私にだけ聞こえるような小さな

声で教えてくれたけど、だけどさ、私

また心の声が出てた?

思わずサイラスの方を見たよね。


「うん。金あるねって漏れてたぞ?」


無意識って怖いわ。

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