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私、変わるんです!②


朝から家族が見守る中、私の食欲は

絶好調だ。モリモリ食べる。ひたすら

食べる。ホント美味しいの。

ヴィンセット家のシェフ最高。


「ディア、最近食欲があっていいことだ……

ところで昼間は使用人達ともよく話すように

なったとか。何か……その……あったのか?」


レオンお父様が戸惑い気味に聞いてきた。


ですよね……。

大人しかった娘がある日を境にアスリート並み

に食事をしだしたり積極的に色々な人と話しを

しだしたりしたら。


ちなみに使用人達と話して少しでも何か情報を

得ようとしてたんだけどこの屋敷には男性の

使用人がえらく少なくてビックリだよ!!

なので女性の使用人すなわちメイドさん達と

世間話する程度だったんだけどね……。


たま〜に見つけた男性使用人を追っかけて

話しをしたりもしたけど何故だか皆んな私を

怖がって逃げ腰だった。謎だ。


お!そうだ!このタイミングで話してみる

かな!


「レオンお父様!私、今までずっと自分の殻に

閉じ籠っていたような気がしますの!でも、も

う14歳ですしこのままではいけない気がして

私、変わります!変わろうと思います!」


鼻息荒く言ってみたぞ。


「……ディア、お前は無理に変わらずとも良いの

だよ?体も丈夫ではないのだから!!」


レオンお父様が珍しく慌てている。


「その体のことですが今まで食事も殆ど取らず

お屋敷に籠りっぱなしで運動もせずに過ごしてい

たら弱くもなりますわよね?これからはいっぱい

食べて体も動かして体力をつけますわ!そして

学校にも行ってみたいと思ってますの!」


私は握り拳を高々と上げ熱弁した。


「学校……と言ったのかな?ディアの家庭教師達

はもう教えることがないぐらい優秀だと褒めて

いるよ?わざわざこれから学校になんか行かなく

ともいいのではないかな?」


ルイお兄様が美しいお顔を真っ青にしながら

言った。


「そ、そうですよ!外で倒れたりしたら……」


ノアも焦っている。


「でも私もお友達が欲しいですし学校の行事とか

参加してみたいのです」


「友達なら僕でいいのではないですか?これから

は一緒に色々な場所に遊びに行きましょう!」


ノアが目をウルウルさせて訴えてきた。


うん。嬉しいお誘いだけどノアと行ったらただの

可愛い弟とのお出掛けになってしまうのよ。

そうじゃなくて。友達ってのはさ……。


レオンお父様をチラ見するとナイフとフォークを

持つ手が小刻みに震えとる。

綺麗なお顔が無表情だ。何気に怖い。

何で?学校に行くことってこんなにハードル高い

の?「学校」ってワードは地雷だったのか!?


私がルイお兄様に負けないぐらい真っ青な顔をして

いると


「あら、学校でお友達を作るですって?いいわね!

素敵な殿方を是非連れて来て欲しいわ」


突然にローズお母様がキラキラした目で参戦して

きた。


するとガシャーーーンと大きな音がしたので何事

かと周りを見回した。

それはヴィンセット家の男衆3人が同時にナイフと

フォークを手から落とした音だった。


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