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この世界のこと


私は物語の読んだところまでで知っている

情報を頭の中で整理しながらエドに話す。


この国は『アグオス帝国』

他に国は無い。

そう、この世界にある国はアグオス帝国だけ

なのだ。


アグオス帝国の半分は森で周りは海に囲まれて

いる。大陸の半分もある森はまだ未知の生物や

魔獣などがウヨウヨしているとか、してない

とか。


アグオス帝国のトップは皇帝一族と神殿一族だ。

皇帝一族は千年前に魔王率いる魔族達を封印した

アーサー王の末裔で神殿一族はその時一緒に

戦った聖女の末裔と言われてる。

2人は仲が悪くて分裂したわけではなくそれぞ

れを崇める人々が皇帝派、聖女派を作ってしま

ったようだ。


二つの派閥が出来たのならそのままどちらも

トップってことにして国を治めてもらおうって

なったらしい。

大雑把な国民性なのか、争い事が嫌いな国民性

なのか……。


それぞれ偉大な方から受け継いだ魔力は凄い

ようで現在の皇帝一族も神殿一族もかなり

強者揃いらしい。


国で何か問題が発生するとそれぞれのトップ

クラスの人達が集まり話し合って色々と

決めるそうだ。

決して仲は悪くないのだが良いわけでもなく

どちらが上とか下とかもない関係であるよう

だけど……。

いや、いや、絶対にそんな綺麗な関係では

ないはず!人間というものは内面にドロドロ

した物が……ってこれはアフロなおばちゃん

的思考ね。


「ここまでは間違ってない?」

「はい。その通りでございます」


良かったぁー!おばちゃん化した脳でもここら

までは記憶してたぁぁぁー!


皇帝と神殿の次に位が高いのが『ノワール』

と呼ばれている我がヴィンセット家と

リシャール家だ。ノワールとは前世で言うとこ

ろの伯爵とか侯爵とかの爵位を表すこの国の

称号のこと。

なのでレオンお父様の正式な呼び名は

『レオン・ヴィンセット・ノワール』

となる。


その次の位が『ブロン』だ。

こちらはルロワ家とロマーノ家。


その下は『グリ』でこちらが一般的なお貴族様

になる。ちなみにグリは沢山いる。

更にその下が平民……うんぬん……と続くので

ある。


トップの皇帝と神殿を除くと魔力的にも

ノワールが1番強く次がブロンとなっていく。

強い弱いはあるが殆どの国民が魔力を持って

いる世界なのだ。


ノワールとブロンはそれぞれ皇帝と神殿に

仕えている。

ヴィンセット家は皇帝にリシャール家は神殿に。

そしてブロンのルロワ家も皇帝にロマーノ家は

神殿に仕えている。


なのでヴィンセット家当主のレオンお父様と

ルロワ家当主のロレン様は現皇帝陛下の第一

側近と第二側近なのだ。

ちなみに第一王子アダン殿下の第一側近はルイお兄様

で第二側近はルロワ家長男のミエル様だ。


そんな感じで神殿側にもそれぞれにリシャール家と

ロマーノ家が仕えている。


「てな感じで合ってる?」

「はい」


ざっとアグオス帝国のヒエラルキーをおさらいし

てみた。


「それで最近は魔獣達の動きが活発で村や街を

襲ったり襲撃してきたりが多発して皇帝と神殿が

討伐軍を送っているのが現状なんだよね?」


「そうでございます。その為旦那様は軍事会議で毎日

忙しくされておりますしルイ様も魔獣討伐に行く日が

多くなっております」


それを聞くとここは本当に前世と違いファンタジーな

世界なんだなって思う。

が、しかし私の頭が中々ファンタジー脳に切り

替わってくれない……。

魔獣とか魔力とか色々違和感ありすぎだよ……。


ここでちょいと疑問が……。


「あのう……私の魔力ってどうなってるのかな?

一応ヴィンセット家の血筋なわけなのに魔力が

ある気がしないんだけど?エドは他人の魔力とか

見えたりする?私はどう?」


「……残念ながらお嬢様はまだ魔力覚醒されて

おられないかと」


あ!今、ちょっと言うの躊躇したね?

やっぱり見えてたりするんだ〜。

魔力は大体10歳前後で覚醒するんだよね?

私、14歳じゃん?ねぇ、もう14歳じゃん!

私の憤りを感じたエドが


「ですが、お嬢様は魔力覚醒されてる方々でも中々

お出来になれないことをされたりしていますので

いつかは覚醒すると思います」

と言ってくれた。


は?何だそれ?

私は6杯目のお茶をゴクリと飲み込んだ。

そろそろお腹がタポタポだ……。


「私、何したの?」

とりあえずそこは確認しとくか。


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