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ヴィンセット家の最終兵器③


なんと!座り心地の良い筋肉ではないか!

膝上最高!!

そしてルイお兄様からとても良い香り

がする!

何だろう?レオンお父様も似たような

香りがした。でも香水ではない。

この香りを嗅ぐと安心するような

癒されるような……。


香りにうっとりしていると

「最初はスープでいいかな?熱いよね

フーするよ?」


ルイお兄様は私の頭を撫でながらさらり

と言った。さらりと。フーって。

はい?フー!?

フーするとはあのフーですか?


ルイお兄様はスプーンですくったジャガイモ

のポタージュを自分の口元に持っていき

フーフーと冷ましてから私の口元に運んで

きた。これはダメ。恥ずかしすぎる。


「あのう……自分で食べれますわ」

「何言ってるのかな?体調が悪い時にスプーン

みたいに重い物を持ったらダメだよ」


スプーンみたいに重い物って。

スプーン持ったら手首折れますみたいな勢いだ。

あーた!!過保護すぎるだろう!!!


ルイお兄様が2人だけの世界を作り上げていた

もんだからメアリーの存在をすっかり忘れていた

けど彼女も見てるのよ!あっ!ほら!

ニヤニヤしてるじゃん。


でもルイお兄様は真剣だ。

断っても無理矢理口に入れられ

そうだな……。

そんなオーラが出ている。


仕方ないのでパクリ。

もう一口パクリ。

どんどん口元に運ばれてくるぞ。

これはもう戦いか!?

よし。受けて立とう。

私の頭の中でゴングが鳴った。


あれよあれよと全部ルイお兄様に食べさせて

いただきましたよ。戦いは終わった……。

いや、まだデザートが残っているから

一時休戦といったところだろうか。

ふぅ〜。


「凄いね、ディア!ほとんど食べれたよ?

やはり私の膝の上が良かったんだね。

これからは毎日私の膝に座って食べれば

いいよ。朝も夜も。うーん。昼は私の仕事が

休みの日だけになってしまうけど」

ルイお兄様は驚きと嬉しさが混じったような

表情で言った。


えーと。それをしてしまうとルイお兄様は

この世に居ないかもしれないけど、いい?


メアリーをちら見すると彼女も驚きの

表情だ。

そうだよね。今までスープしか飲まなかった

お嬢様がほぼ完食。

そんな顔にもなるわ。


しかし。私はまだデザートとの戦いが待っている。

キラキラ宝石のように光る苺タルト。

生クリームたっぷり!!

私の大好物なのだ。

クラウディアではなくアフロなおばちゃんの

方ね。


イケメンは指の先まで綺麗だね。なんて思い

ながら差し出されたフォークの先に刺さった

タルトを頬張る。


「あっ、ほら、クリームつけて。ふふふ」

ルイお兄様が色っぺー微笑みを浮かべ私の

口元についたクリームを指で取り自分の口で

舐めた。


ひぃぃぃぃぃぃーーーーーーーー!!!!

これ以上はホントにキュン死するからぁぁ!!

ババァでもキュン死するんだぞ!


こ、こ、こ、これは新手の拷問かぁぁぁ!

なんでも白状しますのでどうか、どうか

もうご勘弁を……。


カツ丼出ます?それならもっと色々

白状しますぜ、旦那!

あっ、こりゃいかん。脳が現実逃避しとる。


いつも読んでいただきありがとうございます♪

水曜連載でしたがしばらくの間は出来るだけ

更新していこうと思ってますのでお楽しみ

いただけると嬉しいです。

よろしくお願いします♫

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