3、実力テスト ルイスVSシャナ
「闇魔術 動く骸骨」
シャナの腰にある1冊の本が空中に浮き、あるページで輝くと、地面に魔法陣が組み上がりそこから、剣と盾を持った骸骨が1体ずつ現れた。
「魔術の自動発動か!」
マーティンはシャナの技術に関心していると、
「今まで一生懸命努力したんです!このくらいシャナには出来て当然です。」
アリスは、自分の事の様に自慢していた。
「――闇魔術!厄介だな」
ルイスは、シャナと魔術で現れたものから距離を取ると、スケルトンは走り出し、ルイスに襲って来た。
「――迅速剣 2の構え最砕」
ルイスは、鞘が付いたままの剣を振り上げて、向かって来たスケルトンの頭に打ち下ろすと、スケルトンは、バラバラになりながら消えていく。
スケルトンは、闇魔術の中でも最下級に位置する魔術ではあるが、防御力は、それなりにある魔術なのだ。
それを、ルイスは一撃で倒した。
「シャナもやるが、ルイスも凄いな!」
マーティンはルイスにも、驚くと同時に楽しそうに2人の試合を見ていた。
シャナは、スケルトンを一撃で倒したルイスを警戒して新しい魔術を使用した。
「光魔術 光り輝く大楯」
シャナの前方に光で出来た大楯が構築されていく。
光り輝く大楯は、シャナの今使える魔術で最高硬度を誇る魔術だった。
いくらルイスでも、これを破壊するには、手こずるだろう。
シャナがそう思った一瞬でルイスは、シャナに真正面から突撃して来た。
「迅速剣 4の構え虚像」
ルイスの刀身は、光り輝く大楯をすり抜け、シャナ本体に斬りかかってきた。
「――なんで!?」
シャナは驚き咄嗟に一歩後ろに下がると、目の前にいたはずのルイスが消えていた。
「――後ろだよ」
ルイスは、シャナの後方に周り、斬ろうとしたその時、突然ルイスの目の前で爆発が起こり、その衝撃でルイスは後方に吹っ飛ばされてしまった。
「よし、そこまでだ。お前らの実力は分かった。」
ルイスが、吹っ飛とんだ後マーティンは言うと、
「まずシャナ。お前、光魔術と、闇魔術それに罠魔術も使えるのか!凄いな!でも使えるなら前方にも罠使った方がいいぞ?」
マーティンは、シャナとルイスにの講評を始めた。
罠魔術とはさっきの爆発の原因で、罠だけでなく、索敵も出来る使い勝手のいい魔術だ。
「やっぱり、そーですよね?でも苦手なんだよね罠魔術……」
シャナは、苦笑いしながら言った。
どうやらシャナの得意魔術は、光魔術と闇魔術らしく、罠魔術と空間魔術は、苦手な様だった。
「次にルイス。お前は聖騎士目指してるんだろ?召喚獣はなんで使わなかった?」
マーティンが理由を聞くと、
「まだいないからです」
マーティンは少し驚いた。
普通、聖騎士を目指そうと思うと、召喚獣を使役するのが初めてやる事の人が大多数。
それに、召喚獣は、騎士にならなかった人でも、日々の生活に役に立つ事が多い。
「剣も独学でしたし、召喚獣の使役の方法もわからなかったので」
独学、その単語に驚いたのは、マーティンだけでは無く、他の3人もかなり驚いていた。
「独学であれだけの技を!……とりあえず分かった。よ、よし次は、ウェルガン対アリスだな?」
マーティンは、まだ驚きを隠せずにいた。
「早くやろうぜ!あんな試合見たら熱くなるもんだ!」
ウェルは、ソワソワしながらアリスを見ていた。
「私に勝てるかしら?」
アリスも、ウェルとの試合がどこか楽しそうにしていた。