16、祝!地下ダンジョン攻略
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ルイス達4人は、ダンジョンボスを倒した証として、巨大な動く骸骨のコアを持ち帰ることにしたのだが、
「コアってどうやって取り出すの?もしかして魔物を解体しなきゃいけないとか?アリス確か料理出来たよね?」
ルイスが、アリスを見ながら話すと
「ルイス。まさか私にやれって言うんじゃ無いでしょうね?私が持ってきたのは、料理用の包丁よ!それにこれを女の子の私にやらせる気?」
「あはは、そうだよね。ウェル?刃物なんか無いよね?」
今度はウェルに聞くと、ルイスの肩を叩きながら
「俺はこうゆうの苦手だし俺は、銃専門だ」
ウェルも魔物の解体は苦手なようで、ルイスは覚悟を決めて巨大な動く骸骨の腹を自分の剣で切り開いていった。
魔物のコアの周りには必ず肉があり、その肉でコアを保護している。
当然、巨大な動く骸骨も例外では無かった。
「うわ、なんか臭うよ。しかも、ヌルヌルだし」
バキバキ、べちょ、魔族の腹の中から、いい音とは絶対に言えない不気味な音を出しているルイスの、様子を観ながらウェル達3人は解体をルイスに任せようと心に決めたのだった。
「あれ?おかしいな。なんか魔物の血が綺麗に見えてきた。それにさっきまで臭っていたあの臭気もなんだかいい匂いになって気がするなーアハ、アハハハハ!!」
ルイスの本能がこれ以上は危ないと思ったのか、嫌々やっていた解体を楽しそうにやっていると、
「ねぇ、シャナ。コアってこれかな」
ルイスの手には、まるで一筋の光さえも吸い込んで逃がさないと感じてしまう程の、真っ黒な物体でその大きさは、直径30cm程の球体だった。
「そう!それがコアだよ。コアを使っていろんな物を作れるんだよ。魔導書だったり、魔道具だったり。大きければ大きいほど希少価値もあってこれくらい大きなコアは中々獲れないんだよ!!」
シャナは、大きなコアの珍しさに興奮していたのか、早口で喋っていた。
「そ、そうなんだ。それは良かった。でも今は早く学園に戻って報告しない?なんか疲れたし、1秒でも早く風呂に入りたいんだ。」
ルイスの体からは、魔物の血と生臭い臭いがこびりついていて、ウェル達もその臭いには耐えられそうになく、ルイスの言う通り4人は、学園にいるマーティン先生の元に帰ることにした。
4人が、地下ダンジョンから学園に戻り、ダンジョン攻略の証であるコアをマーティン先生に見せると、
「今日は学院に泊まれ。親達には俺から連絡しとく。明日は覚悟しとけよ、面倒くせぇ事になるからな」
マーティン先生はそれだけ言うと、急いでどこかへいってしまった。
「今日は泊まれって言われても……」
ルイスとウェルが戸惑っていると
「学園に泊まるって事は、お泊まり会だね。アリスちゃん」
シャナとアリスは目を輝かせて嬉しそうにしていた。
「なんで嬉しそうなの?」
ルイスが気になってアリスに聞くと、
「何でって、私たち今までお城以外で寝泊まりした事なかったのよ!ダンジョンの中以外だと」
「え、そうなの?僕は、慣れてる物だと思ってたよ。昨日の夜は一緒に寝たし、今日の朝ごはんもアリスが作ってくれたし」
ルイスがアリスに向かって喋るとアリスは顔を真っ赤にさせて
「な、なんで今!そ、それを言うのよ。シャナに聞こえちゃうじゃない!!」
「今日の夜は長くなりそうだね。アリスちゃ〜ん」
ルイスの話を聞いたシャナは、ニヤニヤしながらアリスの方を見ていた。
「ルイス、絶対許さないわよ」
アリスは、恥ずかしそうにルイスを睨むと、シャナに押し出されるように部屋を出ていった。
「と、とりあえず風呂に入ろう。ウェル!」
ルイスは、ウェルを誘って学園内にある風呂を目指した。
「お前、今の絶対わざとだろ!!」
ウェルは、ルイスに向かって心の中で叫んだのだった。
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