↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

79/290

第79話 奪還と王族

数日が経つと続々と散らばっていた獣人が鉱山街へと集まってくる。


これで戦える獣人が200名を超える。


獣人達は狩りも得意だし森の幸にも詳しい。食料も問題無い。


皆んな戦意が高い。自分の棲家を追われた者達は特にだ。


次の目標地点が決まり移動が開始される。目標は獣人国第3の都市と言われる都市モツワナだ。ここには多くの獣人が囚われている。


移動速度が速い。足音も無く200名を超える獣人が森の中を進む。


4時間の強行軍でモツワナ近くに到着。都市を囲む壁の上に兵士が見える。


数人の獣人が死角から壁を登り兵士を制圧。侵入路を作る。続々と獣人達が都市へと侵入していく。


散発的な抵抗はあるが各個撃破をしていく。ここまでで獣人を1000人近く解放している。その情報から敵の本営が判明。


周囲を制圧しつつ敵本営である旧領主館へと進む。その旧領主館前では500を超える魔法師が待ち構えていた。


「ふふ、獣人どもめ。目に物見せてくれるわ」と司令官は嘯く。


魔法師達は杖を前に掲げて魔法の準備をする。


獣人達は結界を発生させて突撃。そこに多数の魔法が多種の属性魔法が着弾!その威力で辺りは視界不良となるがそこを抜けて獣人達が敵に肉薄。


「な、何だと!もう一度だ!放て!」と近距離で魔法が獣人達に到達するが結界で獣人達は無傷。


魔法師達を蹂躙。敵指揮官も討ち取り獣人達は勝鬨を上げる。あとは残敵を掃討。これにてモツワナを奪還する。


更に数日が経つとリトガイア獣人国の王族が合流。他にも獣人の戦士や狩人が参加。総勢2000を超えた。


装備を作成して配備する。そこで王族に呼ばれる。


「その方は人族であろう」


「そうだが?」


「捕えよ」と王族は命ずる。周りの者は躊躇するが捕らえようと近づいてくる。


「それがお前の恩の返し方か?」


「恩など知らぬわ」と笑うが、コウは魔力を全力で吐き出す。周囲は魔力で歪み息も出来ない程の圧迫を感じる事となる。


「死にたいのか?」


「ああああぁぁ」と涎を垂らし股間を濡らす。周囲の獣人も尻餅を付き歯を鳴らす。とりあえず王族の頭をハゲヅラにする。風魔法が髪を刈り取る。


「ヒィィィッ」と誰かが叫ぶが知らない。


コウは魔力を抑えぬまま外に出る。


「コウ!どうした!」とドワーフのドルンが魔力に抗いながら声を掛けてくる。


「ドルンかお前らは恩知らずなんだな」


「ど、どう言う事だ」とドルンは苦しそうに言う。


「ああ?王族が俺が人族だからと拘束しようとしたぞ」


「馬鹿な!これまで盛り返せたのはコウのお陰だと言うのに」とドルンは奥歯を噛み締める。


「だからな俺は出ていく」


「ま、待てコウ。そういう事なら俺も出ていく。恩知らずな者共と一緒にするな!」そこでコウは魔力を抑える。


「コウ。まずは落ち着け。これからの事は一緒に考えよう」


コウ達に与えられている家に入ると犬人族の少女ロルと猫人族の男の子8歳のロン、7歳のイル。そして狼人族の女の子4歳のマルがコウ達を出迎える。そこにドワーフの弟子達5人が集まり、山羊青年のオルクとウサギ人族の姉妹ミスとケイが集まってくる。


事情を聞いた獣人達は憤る。それで一緒に出ていく事となった。


翌朝、家は獣人の騎士に囲まれる。


「罪人コウ出てこい!」と獅子人族の騎士が声を張り上げる。コウが出ていくとその獅子人族はニヤリと笑う。


「大人しく連行されろ!」獅子人族は言うがコウはお構いなしに近づいていく。獅子人族は笑い結界を発動するがコウは拳に魔力を纏い殴るとパリンっと結界は割れる。


そして腹に1発拳を入れる。吹っ飛ぶ獅子人族。それを他の獅子人族の騎士が唖然と見つめる。


「お前らは恩知らずの屑だな!」と言うと獅子人族の騎士は剣を抜く。そこに周りの獣人族から獅子人族の騎士に石が投げられる。


徐々に人が集まり皆が獅子人族に石を投げる。


「止めろ!こんな事をして後でわかっているのだろうな」と言うが石は投げられ続ける。


「お前は襲ってきた人種と変わらん事をしているのがわからんのか?」とドワーフのドルンは言う。


「何を貴様!」と言うがそうだそうだと周りの獣人達も同意して石を投げる。


「くっ!」と言って獅子人族の兵士は逃げていく。


周りの獣人達は私を心配してくれる。ある人は怪我を治した事を、ある人は食料を提供し料理を振る舞った事を、そして助け出した事を感謝してくれた。


少し涙が出そうになった。ああ、頑張ってよかったなと思う。ドルンが肩を叩く。そしてニカッと笑う。キモいよ。


でも嬉しいな。助けてよかったよ。でも出て行かなくてはならない。


ここまですればもう良いよね。もう彼等は大丈夫だ。


明日朝にひっそりと出て行こう。 

お読みいただきありがとうございます。


少しでもおもしろいと思っていただけましたら、ブクマ、評価をお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 王や貴族は民の支持が有ってこそ成り立つ 親がその地位にいて生まれた子孫であるだけだと 民の尊敬を失えばその地位はもろいもの トラガリの獅子王のその後が楽しみw
[一言] 王族の癖に冷静な対応もせず感情向きだしで恩知らずな事をいきなりして来た相手にコウが譲歩する理由特に無いから問題なくね?
[気になる点] 獣人族は魔法を得た人族に適わず奴隷にされ散々人族に虐げられてきたんだからそりゃ獣人の王族は人族に激しい憎悪と敵対意識くらい持っているだろ 初対面の人族のコウに恩とか仲間意識とか感じるわ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。