第60話 ハイボール
銀狼の咆哮の3人のファントムギアを作る。基本はパワーが強い土木タイプをベースにする。
聞き取りからウリルは大剣、ランガは大楯と大斧、ダリスは大型の機械式大弓となった。
動きが悪くならない程度の追加装甲を施して装備をつけるアタッチメントを取り付けていく。デザインもそれほど悪くはならず、結構カッコ良い。因みに3機ともに色は黒である。
これで一握りの低級魔石で1日10時間稼働で10日動かせる。最初に作ったファントムワゴンの稼働時間の3分の1だが用途を考えれば妥当だろう。
3人は喜んで乗って森に向かっていった。喜んでもらえて良かった。
翌日は、3人から調整箇所を聞き修正していく。なるほど、思ったよりも関節の可動範囲が狭いとな。これは改修の必要があるな。と半日程で改修を完了。
またも3人は森へと出ていく。このデータは今後のファントムギアとアーマーへとフィードバックされていく。
最近、街中を見ると独自に改造されたファントムレッグやワゴンが見られる。
ファントムレッグの操縦席後ろに横長のベンチシートをつけて人を2人のせて運べるものや、ワゴンを改造して移動商店や移動屋台にしていたりと面白い。魔導コンロも安く普及し出しており、それを使った屋台も増えている。
何かこうやって文化が広がっていくのは見ていて楽しい。少しでも生活が便利になり、美味しいものが増えれば良いなと思う。
夕方、3人が帰ってくる。3人ともに満足そうだ。良かった良かった。
今日は屋上でハンモックを吊るしてゆっくりする予定だ。
ああ、青空が気持ち良いね。適度な風が吹いていて涼しい。日々の気温も下がって来ている。もう秋かな。
そう思うと何か風が寂しげに感じる。
ふと気になって収納を確認すると・・・。
何か最近はラガービールばかり飲んでいたので初期に買いためたエールの樽が13樽ある。う〜ん、どうするかな?
これはあれだな。ウィスキーを作ろうか。
早速地下に行き準備する。
まずは蒸留だこれはブランデー作りで慣れたものだ。それが終われば樽に入れて魔法で熟成させる。イメージは20年物。
はい、完成です。
さて、試飲です。
うん、これはこれで美味い。ですがこれは水割りが良いかもしれません。ガラスコップに氷を入れてウィスキーを入れます。水を足してレモンを絞り入れると完成。
さてさて一口。うん、間違いないね。美味い。
聖域に行ってボトルを作ろう。
はい、聖域です。ボトルを作りました700mlで透明の瓶です。キャップはアルミ。色は赤。ラベルも赤でリンドルンガウィスキーと表記されています。
転移で戻って詰めていくと40本出来ました。
ああ、炭酸とか出来ないでしょうか?確か炭酸は二酸化炭素?
とりあえず魔法で、そうですね風魔法で二酸化炭素をイメージして水に混ぜ込む感じで水魔法を発動。コップに入れるとシュワッと音がします。
一口飲むと、うん炭酸です。口の中でシュワシュワ弾けます。これは魔導具を作りましょうか、とても簡単な作りです。専用のガラスのボトルは必要ですが問題ありませんね。
はい、完成です。
そうだガレージにカウンターを作りましょうか。背後にボトルを並べて。製氷機の魔導具も作りましょう。これで誰でもハイボールが作れますね。
良い感じに出来ましたね。ソファーの後ろにカウンターです。いくつかカウンターに椅子も用意しました。気分によりカウンターで飲むか、ソファーで飲むか変えられますね。
自分でも何処を目指しているのか分かりませんが、自由で良いですね。
ハイボールを作ります。コップに氷を入れてレモンを絞り入れます。ウィスキーを適量入れたら炭酸水を静かに流し入れます。マドラーでゆっくりと1回し。
完成。
一口飲みます。
ああ、美味いですね。
唐揚げを収納から出します。唐揚げを齧りハイボールを飲む。ハイカラです。
良いです。美味いですね。
楽しんでいると呼び鈴がなります。やはり銀狼の3人です。狩りの帰りだそうです。最近の狩りは好調でファントムギアが活躍しているとか。良かったですね。
少し変わったガレージに興味津々な3人。すぐにカウンターの椅子に腰掛けます。
え?結局私が作るの?
はいはい、分かりました。私が飲んでいるのですね。とハイボールを3つ作り出す。勿論、唐揚げ付きです。
気に入ったみたいですね。特にビール以外の炭酸は初めてだったらしく驚いていますね。
唐揚げもパクパク食べてハイボールで流し込んでいます。
私もハイボールを飲んで唐揚げを食べます。
うん、美味い。
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