第58話 ツマミと酒
この日は朝から狩りに出かけた。肉の確保である。特にボアを狩る。
我が家に帰るとボアを捌いていく。
さて作りましょう。ボア肉をミンチにします。勿論、魔法で。
出来たボア肉ミンチを塩胡椒してパン粉を混ぜて捏ねます。それを成形して完成。あとはフライパンで焼くだけです。
次々に焼いていきます。焼き上がったら即収納。
ハンバーグを100枚焼きました。これだけあれば当分は食べられますね。
さてもう夕方です。ガレージの照明を夜モードにして魔導ピアノを起動します。しっとりとした曲が流れます。
今日はまずはビールから行きます。それにハンバーグ。ケチャップで味付けします。切りわけて一口。ジューシーで美味い。なんとも素朴なハンバーグです。
そこに冷えたビールを流し込む。美味いですね。ここで呼び鈴がなります。こんな時間に誰でしょうか?
ああ、王都から帰って来た。マリオさんと銀狼の3人です。
何やらびっくりしてますね。ピアノですか?良いでしょう。良いですよね。
4人はピアノの近くで曲を目を瞑り聴いています。どうやら気に入って貰えたようです。
とりあえずビールとハンバーグを人数分用意します。
まだピアノが気になるようですがソファーに落ち着いて貰います。とりあえず乾杯。
今回の取引も上手くいったようですね。
うん?ピアノですか?
良いですよね。1人で夜を楽しむために作りました。あとはこれです。とブランデーのボトルを出す。
これですか?これはブランデーです。はい、今用意しますよ。
どうです?
喉が焼けるようだ?そうですね。でも美味い?そうですか気に入りましたか。
はい、マリオさん。大丈夫ですよ。数本なら譲りますよ。目が怖いです。
翌日の朝、兵士が来ました。手紙で領主からの購入の了承が取れたと書いてあり、4機と予備機1機で合計5機買いたいとも書いてあり、待っていた兵士に了承を告げました。
数日後に納入に行きました。実機5機と練習用ハンググライダーも5機付けます。
とりあえず見本で外壁からハンググライダーで飛んで見せました。それから簡単な説明を行い兵士がハンググライダーで外壁から飛びます。初めのうちは風を掴めずに只ただ降りるだけでしたが、徐々に風を掴み始めて城壁の上を8の字に旋回できるようになりました。
最後に魔導モーターハンググライダーの説明をして兵士が飛ばします。プロペラが回りハンググライダーが前進し始めて機首を上げると地面からタイヤが離れます。徐々に高度を上げるとリンドルンガ上空を旋回。他のモーターハンググライダーも飛んで行きます。4機がクルクルと上空を舞います。
騎士へディスも現れて羨ましそうに上空を眺めています。
そしてへディスもハンググライダーを外壁の上から飛ばして練習。最後にはモーターハンググライダーに乗って飛んでいました。
これで納入も訓練も終わりですね。
ていうか銀狼の3人は何をしているのですか?外壁からハンググライダーで飛んでいます。え?面白い。そうですかそうですか。でもそれは子爵様の物ですよ。
ではコウのを貸せ?まぁ、良いですよ。と貸しました。
夕方前にはモーターハンググライダーを貸し出して銀狼の3人は代わる代わる飛んでいます。
楽しそうですね。今度、2人乗りでも作りましょうか。良いかもしれませんね。
その流れでガレージに銀狼の3人が来ています。何故かへディスさんもいます。騎士の仕事は大丈夫ですか?ああ、大丈夫ですか。なら良いですよ。
ピアノ?良いでしょう。自慢の一品です。
ビール?美味いでしょう。ささ、もう1本どうぞ。
ツマミもハンバーグにポテト、唐揚げ、ソーセージです。まだまだ、ありますから遠慮せずに食べてください。
これですか?これはブランデーです。飲んでみますか。はいどうぞ。
美味いですか。お口に合って良かったです。はい、良いですよ1本お譲りします。
銀狼の3人には上げませんよ。口を尖らせても可愛くないです。きもいですよ。
さて私もブランデーをもう一杯飲みましょうか。楽しいひと時ですね。
ピアノの調べが耳に心地良いです。
少し銀狼の3人がうるさいですが、いつもの事です。
さて明日は何をしましょうか?モーターハンググライダーの2人乗りも良いですが他にも何か考えましょうか。
そういえばオフロードタイプの魔導バイクをまだ作っていませんでしたね。作りましょうか。
それは明日ですね。
グラスが空ですね、もう一杯だけ飲みましょう。
お読みいただきありがとうございます。
誤字報告有難うございます。感謝とお詫びに17:00にもう1話投稿します。
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