第4話 無魔法は大事
何とか夕方まで頑張ってライターの火が3秒程点く様になった。
夕食の野菜と果物を食べて。
更に経験値を上げる。何とか寝る前に5秒間灯すことに成功する。これで火をつける事は可能だろう。
また巨木を背にして就寝する。
日の出と共に起きて朝食を取る。
さて火はとりあえずは良いだろう。次はどうする?土?光?それとも・・。
確か無魔法とかが使える筈だ。魔力の盾とか結界とかどうだろうか?雨風を凌げるようになるかもしれない。
うん。やってみよう。
イメージは魔力の盾。
「盾!」と言うと目の前に薄い緑色の5㎝×5㎝の板が出来て5秒で消える。もう一度、
「盾!」
うん、同じ物だね。これは大きさと持続時間だな。イメージイメージ。
「盾!」
まだ同じだ。そういえば強度はどれくらいなのだろうか?
「盾!」と出して殴ってみる。
パリンッ。
簡単に割れた。強度も上がるようにイメージしなくては。
「盾!」と午前中続けて何とか15㎝×15㎝になる。持続時間も20秒になった。何となく水や火に比べて成長が早い。昼食を食べてからも練習だ。
昼食後の練習で夕方前には30㎝×30㎝で持続時間が1分となった。強度はホンの少し上がったかな程度だ。それでも習熟が早いと感じる。無魔法だからだろうか?分からん。
ここで一旦練習を止めて枯れ木などを拾いにいく。夜は焚き火をしたい。やはりキャンプと言ったら焚き火だ。まぁ、キャンプでは無いが。
拾い終わったら適当に枯れ木を組んで乾いた落ち葉に火を点ける。
「火!」
上手くいった。落ち葉の火が枯れ木に燃え移り良い感じになる。
夕食の野菜と果物を食べたら枯れ木をくべながらボーと焚き火を見つめる。焚き火の火って落ち着くよね。1日中見てられる。
軽く頭を振り盾を出す練習を再開。
「盾!」
寝る頃には50㎝×50㎝で持続時間が5分になり、強度も少し上昇。良い感じだ明日も盾を育てよう。おやすみなさい。
日の出と共に起床する。
立ち上がり軽く伸びをする。あ〜気持ち良い。布団が欲しいな。
水でも飲むかと顔を上に上げて口の上に掌を向けて、
「水!」
と出すが水の球が大きい直径7㎝はある。慌てて止まれと念じると水の球が空中に浮く。
なんで?
と考える。考える。最近やっていたのは無魔法の魔力の盾の習熟。
あ〜なるほど。もしかしたら無魔法って属性魔法を補助する役割があるのかもしれない。
火魔法は人差し指に紐づけていたから動かせたけど、水は出しただけだったな。
なるほどなるほど。ではアレだ。と右手の掌を巨木に向けて、
「水球!」
と言うと水の球が飛んで行き。ベチャッと木に当たる。もちろん威力は無いに等しいが魔法を撃ち出すことに成功した。
これは属性魔法よりもまずは無魔法の習熟を進めよう。
と朝食を摂り。
無魔法の練習をする。その日の終わりには魔力の盾が1m×1mで持続時間が30分に伸びて殴っても割れなくなった。
あと2〜3日は無魔法の練習しよう。
翌日から3日間の練習で魔力の盾は大きさは4m×4m、持続時間は3時間、強度は殴っても蹴っても大丈夫くらいにはなった。とりあえず無魔法はここまでとする。
明日からは風、土、光、闇のどれかの練習を始めようと思う。
ではまた明日。おやすみなさい。
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