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第27話 Cランク

「では新商品の登録を行います。商品はお持ちですか」と言われたので収納から魔道コンロを出す。その商品を見た職員はガッカリしたようだ。


「この魔道コンロです」と言うと職員は肩をすくめて、


「マリオさん、これは何の冗談ですか?」とお怒りだ。するとマリオさんは魔導コンロに火を付ける、最大の20だ。それをツマミを捻り火力を調整する。


「こ、これは」と職員は目を剥く。


「私にも出来ますか」とは職員。どうぞどうぞと使い方を説明して使わせる。職員がツマミを回すと火が付く。そしてツマミを回して火力を何回も調整して満足したのかツマミを回して火を消す。


「少しお待ちください」と職員は席を立ち部屋を出ていく。暫くするともう1人職員を連れて戻ってくる。


「メンドンさん、私は忙しいのですが」と連れてこられた男はぶつくさ言うが魔導コンロを見せて使わせると態度が一変。


「これは凄いですね。このサイズで火力調整出来るなんて。それに魔法陣も見えない。画期的ですね。これでどれ位持つのですか?」魔石のことかな?


「そうですね」とツマミが付いている場所の反対側のカバーを開けて魔法陣を引っ張り出す。魔法陣の真ん中に入っている、魔石を取り出す。


「この魔石はホーンラビットの魔石ですが、これで最大火力で10時間です」


「えっ!待って下さい。属性魔石では無いのですか?」


「違いますよ。属性なしの魔石ですね。ビッグバードの魔石なら平均して最大火力で15時間程でしょうか」


「本当に属性なしの魔石なんですか?」


「本当ですよ。でしたらお持ちの属性なしの魔石を使って見ては?」分かりましたと職員は出て行き魔石を持って戻ってくる。そしてその魔石を入れて火を付ける。


「本当だ!これは革命ですよ!今まで安かった魔石が使えるなんて」と興奮気味だ。


「そうなんですよ。だから作成者であるコウさんにもギルドに登録してもらったんです」とマリオ。


「納得ですよ。マリオさん」と軽薄職員。もう1人はコンロに夢中だ。


「実はこれを作るにあたって守秘契約を結びたいのですよ。出来ればギルドの息のかかった魔道具工房に作って貰いたいんです」


「なるほど、妥当な意見ですね」とトントンと話が進んで行き俺は売上の3%貰えることとなった。他はマリオさんとギルドで話し合いとなる。で俺らは先に帰ることとなった。銀狼の3人と別れて宿へと戻る。


何かめんどくさいな。まぁ、良いか。


後日、マリオさんから連絡があり指定された魔導具工房へと行き作り方を教えた。工房長は画期的な魔法陣を見て唸っていた。


よく話を聞いたら紋様についてはよくわかっていない様だった。それならどうやって魔導具を作っているのか?それは先人が総当たりで紋様を使い調べた結果だそうだ。いくつかの成功例からこう言う意味だろうと解釈して使っているのだとか。恐ろしいと言うか凄いね。


工房長もこれに使われている紋様は見た事ないと言う。そうなんだね。


宿に帰りベッドに横になる。


ふぅ〜疲れたな。


目を瞑る。ぼーっとしていると何かが降りてきた。


これはあれだな。と体を起こして降りてきたアイデアを試す。


魔法陣を結界で生成。コンロの2重魔法陣を生成する。


付けと念じると火が付く。火を調節しようと念じると火力は変わる。特に維持しなくても付いている。これは結界に含まれる魔力を使っているのだろう。


もう魔導具いらないじゃん。


うん?これって古代書に書いてあったスクロールの魔術と同じことなのか。確かスクロールの魔術はスクロールに書いてある魔法陣に魔力を流すと宙空に魔法陣が浮かび魔法が発動するとあった。これなら納得だ。


今度スクロールも作って見ようかな。あのメテオも不安定だから改造しよう。俺の構想では5重魔法陣で安定するはずだ。勿論、魔力の目処は立っていない。とりあえず作成してニヤニヤしよう。


妄想魔法だね。安定の厨二病だ。


翌日から狩りと採取を再開。帰りにギルドで精算すると、


「コウさん、おめでとうございます。Cランクになりました」とメリーさん。


「へ?もう?」


「はい、そうですよ。毎日の様にこれだけ獲物を持ち込んで依頼を1日に10件近く処理をしていけば上がりますよね」とニコリとされる。何か悪いことをした気分だ。


Cランクになったプレート確認すると確かにCランクとなっている。


9月になると講義の依頼でマリオさんの拠点へと行く。


4人揃っている。マリオさんからその後のコンロについて聞いた。販売は順調。かなりの反響があり問い合わせが凄いらしい。10月には初めてのお金が振り込まれるのだとか。うん?何処に?


とマリオさんに聞いたら商業ギルドに加入すると商業ギルドに口座が出来るそうだ。登録したときはコンロでバタバタしていて、それで説明がされなかったのではないかと言われた。そうですか。


今日は各自練習してきた様で都市外に向かう。馬車で都市を出て人気の無い場所で訓練だ。みんな属性球は完璧でかなりの速さで遠くまで飛ばしている。100mは飛んでるね。


今日はアロー系を練習。無魔法で矢の形に整形して圧縮して飛ばす。


みんな属性球で慣れたのか、かなりの速さで属性の矢を生成、飛ばして行く。木の的を50m先に幾つか設置。圧縮されているせいか凄い勢いで飛んでいく。的に当たると的は粉々になる。結構な威力だ。


冒険者の3人は風の矢を放っている。風の矢は見難いので魔物への攻撃には最適だろう。最後に3人には風の刃を教える。大きいのから小さいのを場面を想定して使い方を教える。


マリオさんへは光の矢。全属性中最速の矢が光属性だ。これを高速生成して連射の練習をしてもらう。


帰る頃には4人ともかなりの練度となった。話し合いから次の講義で最後とする事になった。

お読みいただきありがとうございます。


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[良い点] ノンストレス良き [気になる点] >何かめんどくさいな。まぁ、良いか。 元社会人は普通こんな事は思わないよ 秘匿すべき貴重な情報の取り扱い方の重要性を知っているからね やっぱ主人公は元ダメ…
[一言] 無属性で移動させているはずなのに属性による速度の違いがあるものか?
[一言] 誤字報告の補足。 [改行]と入れている場所は、誤字報告の画面から修正しないでください。 [改行]は、「改行を忘れた」と判断した場所に入れています。 改行を含む誤字報告ができないため、こ…
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