第266話 新しい宇宙 サイとヘルミナ③
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称は架空で有り、実在のものとは関係ありません。
◇新しい宇宙 サイとヘルミナ
サイとヘルミナはしばらくの間、街の市場を見て歩いた。
「あまり私達の宇宙と変わらないわね」
とヘルミナは首を傾げる。
「ああ、どういう事だろうな」
とサイも疑問に感じたのか辺りを見渡す。
「何か変な感じね」
「同感だ」
とサイとヘルミナは歩き出す。
カン! カン! カン!
と突然に鐘の音が鳴り響くと、
「た、大変だ魔獣の襲撃だ!」
と街の男が転がり込んでくる。
「な、何! それは大変だ」
と市場にいる露天の者達は店を畳み始め、市場に来ていた人たちは逃げ始める。
「どうする?」
とサイが聞けば、
「とりあえず見に行ってみましょうか」
とヘルミナは少しワクワクしたような様子で答える。
「フッ、楽しげだな」
「そうよ。少し鬱憤もたまっているしね」
とヘルミナは魔獣が来ると思われる方向を見つめる。
◇街の冒険者ギルド
「マスター、街中の冒険者の召集を完了しました」
「おう、よくやった」
と冒険者ギルドマスターは鷹揚に答える。暫くして冒険者が粗方集まると、ギルドマスターはカウンターに上り、
「おう、野郎ども! また性懲りも無く魔獣どもが来やがった! 今度も殲滅するぞ!」
と冒険者達を扇動すると冒険者達はそれに答えて、
「「「「おう!」」」」
と声を上げる。
◇サイとヘルミナ
サイとヘルミナは魔獣が来ると言われる街の外れに来ると、
「あら、意外に冒険者達の動きが早いわね」
と既に集まって魔獣への用意が始まっている冒険者達をみる。
「だが騎士団と思われる連中は見えないな」
とサイは辺りを見る。
「そうね、代官が出し渋っているのかもね」
とヘルミナは返す。
「そうか、どこも同じか」
「そうね、魔獣に侵入されたら終わりなのにね」
とヘルミナは呆れたように言う。そこに、
「来たぞぉ!」
と冒険者の声が響く。
「どうするよ」
とサイがめんどくさそうにヘルミナに聞くと
「それはやるに決まってるじゃない」
とヘルミナは返し、サイは溜息を吐くと
「そうかやるか」
と若干肩を落としながらも用意を始める。ヘルミナは収納から魔弓を取り出し、サイは魔法の準備を始める。
「おっ、魔弓か珍しいな」
「そうね、魔道兵器は見せる訳にはいかないと思ってね」
とヘルミナは返すと
「来るぞ!」
と冒険者の声が響くと前方に土煙が見える。
「さてやるか」
とサイは数十の魔法陣を展開しヘルミナは魔弓の弦を引くと魔力により生成された矢が出現する。
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