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第257話 新しい宇宙 サイとヘルミナ①

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称は架空で有り、実在のものとは関係ありません。

◇新しい宇宙 ある惑星 サイとヘルミナ


何処を見ても平原だ。ここは何処なんだ? コウやルカ、タキノは何処だ?

「何が起きたんだ?」とサイは途方に暮れる。


「ふふふ、いきなりのトラブルね」とヘルミナは笑う。


「おいおい、余裕だな」とサイは苦笑しながらヘルミナを見る。


「そうね、何も分からないし慌ててもしょうがないわ。お茶にでもしましょうか」と収納から簡易テーブルと椅子を二脚出す。


「おっ、ヘルミナが淹れてくれるのか?」とサイが嬉しそうにすると、


「バカね。私は料理とかは何も出来ないわ。勿論、母船で配られるお茶よ」と言ってヘルミナはテーブルの上に缶に入ったお茶を二つ出す。


「はぁ、まぁ俺も似たようなもんか」とプルタブを開けてお茶を飲み出す。とサイは何かに気がついたのか、


「そういえば、この状況を考えると食料は持ってるか?」


「私は各種弁当が二ヶ月分と言うところかしら。他にはお茶が五百本に炭酸水が二百本。アルコール各種が五十本あるわね」


「俺も似たようなもんだ。酒が俺の方が多い位か。この先どうする?」


「人がいるか分からないけど、居そうな方へと行きたいわね。確認するアイデアは無い?」


「う〜ん、そうだな。……人が住むとしたら魔獣が少ない所だな。と言うことは魔素が少ないところとなるな。ちょっと試してみるか」とサイが言うと立ち上がり目を瞑る。


「ん? なんと無くだが俺の向いてる方が魔素が濃い。そして俺の背後の方が薄い感じだな」


「じゃあ、魔素が薄い方へと行ってみるで良いのかしら」


「だな」とサイが答えるとヘルミナは空き缶とテーブル、椅子を収納へと仕舞う。するとサイは背後へと振り向き、


「行ってみるか」と歩き出す。


「ふふ、冒険ね」とヘルミナが笑うとサイは肩をすくめる。


「だいぶ日が傾いてきたな。この辺で野営しようか」とサイが空を見て言うと


「そうね、良いわ」とヘルミナは立ち止まる。あとはそれぞれのテントを張り、テーブルや椅子を出してテーブルの上には魔導ランプを二つ出して弁当を用意する。


「ふ〜、成果無しだな」とサイは中華丼を食べる。


「また明日、何か考えましょう」とヘルミナは生姜焼き弁当を食べる。


食べ終わるとそれぞれ好きなアルコールを収納から取り出す。サイはビール、ヘルミナはワイン。プルタブを開けてサイはビールをゴクゴクと流し込み、ヘルミナはワインをコップに注いでチビチビと飲み出す。


「しかし、これはどういう事なんだろうな」とサイがビールの缶を見ながら言うと、


「サッパリ分からないわ」とヘルミナは言い返す。


「そう言えば、他の奴らはどうしてるかな?」


「多分、同じようにバラバラな様な気がするわ」


「そうだよな」とサイは溜息を吐く。その後は各自で結界を張って就寝する。



翌朝、簡単に朝食を摂って歩き出す。


「何かないか?」とサイは考えながら歩いていた。


「どうしたのサイ?」とヘルミナがその様子を見て声を掛けると


「いや、いく方向を確認する方法がないかと」とサイは答える。暫くして、


「そうか、やれるな」とサイが言うとサイは結界を地面と平行に生成。それに乗ると上昇していく。


三百メートル、何も発見できず。


五百メートル、発見出来ず。


七百メートル、発見出来ず。


千メートル……微かに何かが見える。建物か?


降りてヘルミナへと何かが見えると報告する。


「これで何もないと言うことは無くなったわね」とヘルミナはご機嫌に言うと、


「だが何日もかかりそうだぞ」とサイはゲンナリして返す。


「あら、冒険よ。それも良いじゃない」と笑う。


「はぁ」とため息を吐きサイは後を着いていく。 

お読みいただきありがとうございます。


2023年8月25日に書籍三巻発売されました。長浜様のイラストが美麗で必見です。是非、お手に取って頂けたら幸いです。


少しでもおもしろいと思っていただけましたら、ブクマ、評価をお願いいたします!

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