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第233話 三つ目の道標の星①

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称は架空で有り、実在のものとは関係ありません。

◇三つ目の道標の星 軌道上


「目標の惑星軌道上へと到達しました。表示された惑星名は惑星アルコリアスです」


「探査ポッドを射出して」


「了解しましたルカさん」


「コウ、まずは情報収集ね」


「ああ、頼む」


と言ってコウはコントロールルームを出ていく。コウは食堂に入ると適当な席へと座り給仕ポッドにハーブ茶をリクエストする。


「あら、コウ」


と言ってヘルミナが対面の席へと座り注文をする。


「ヘルミナの研究はどうだ?」


とコウが聞くと、


「あまり良くはないわね。情報が不足しているわ」


「今までの星の情報は?」


「まぁ、その辺は今でも探査ポッドから情報が流れてくるから、大分揃ってはきているわ」


「で状況は?」


とコウは問いかけながらハーブ茶を啜る。


「そうね、言えるのはシャンバラへと進むほどに星の問題点は改善されているわね。


「例えば?」


「最初に次元転移した星には魔族がいたわよね。この魔族は人種も突然変異で生まれたもので、通常は魔族のトップが魔王と呼ばれるのだけど、魔族中から高濃度の魔力浴びて、かつレベルの高い個体が更に変異して魔王という特殊個体になるのよ。その特殊個体の魔王が生まれると魔族は凶暴性が増して他の種族を滅ぼそうとするわ。それが一つ目の道標の星には魔族は存在しないわ」


「なるほどな。ではシャンバラは星を実験場にしていると」


「そうね。そうとも言えるわ。二つ目の道標の星では一つ目の道標の星では海の中にもダンジョンが出来ていたけど、陸上のみに発生するようになっていたわ。もちろん魔族はいないわね」


「そうすると、この三つ目の道標の星でも何らかが改善されているのだな…」


「そうだと思うわ」


とヘルミナはコーヒーを美味しそうに飲む。


「でもおかしくないか?」


「?」


「ほらシャンバラへと旅立ってからかなりの年月が経っている。それが文明の進化が少なくないか?」


「確かにね。その辺は情報が足りないわね」


コウは視線を三つ目の道標の星が映るモニターを眺めてため息を吐く。



◇三つ目の道標の星 近くの宇宙空間


ピピピピ…と警告音がコクピットに鳴り響くが剣聖アルド爺さんは、それらを無視して機体を操作する。


「ぐうっ!」


タキノは重力コントロールが効く前に強引に機体の軌道を変えると剣聖アルドが駆るアーマーをモニターの中心に捉える。


剣聖アルドは刻々と移り変わるARで表示されるデータを見ながらタキノが、こちらの機体を捉えた事を感知して機体を操作。標準装備である結界をタキノの機体の軌道上に置いていく。


最短を飛行するタキノの機体は不意に衝撃を受けて失速。


「な、なんだ」


とタキノはAR情報を確認して舌打ちして体制を崩した機体を制御する。


ピピピーピー!

と警告音が鳴ると正面モニターに撃墜されたと表示される。


「チクショー!」


とタキノは悔しがり唇を噛む。


『タキノさん、帰投して下さい』


と母船のコントロールルームより指示が出されてタキノは渋々ながら帰投する。



◇母船コントロールルーム


「しかし、あの爺さんには驚かさせられるな」


とサイはアーマーによる模擬戦の結果を見て驚いている。


「ふふ、タキノには良い薬よ」


とルカは上機嫌で模擬戦のデータを確認し


「あれは経験の差ね」


とヘルミナも模擬戦データを見ていう。


「そうだな。確かにタキノの方が魔力は多いが魔力操作の精度と闘いの経験値の差が顕著に出ているね」


とコウも模擬戦のデータを確認しながらヘルミナに同意する。


「最近では爺さんの魔力も増えてきているしな…」


とサイはモニターを眺めながらため息を吐く。


「でも確実に私達の糧となっているわ」


とヘルミナがいうと他の面々が頷く。

お読みいただきありがとうございます。


次回投稿は2月12日(日)になります。


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