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第223話 道標の星②

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称は架空で有り、実在のものとは関係ありません。

◇ナルンケ王国 王都ナルカン郊外


「あれが王都か」


とサイは眩い陽の光に目を細めながら王都の街並みを見下ろす。ここまでコウ一行は幾つかの村や街を抜けて、この王都を見下ろせる王都郊外の丘の上で休憩をとっている。


この王都はもちろんの事、どの村や町には囲う壁などはなかった。それ程に魔獣の被害が少ないのだろう。


「そういえば次元転移した惑星の街には全てではないけど街を守る城壁はあったわよねぇ」


とルカがいうと、ヘルミナが


「あそこで聞いた話だと街を守る城壁は魔王軍に対抗する物だったらしいわ」


と返す。


「そうか、そういえば魔王なんてのもいたわね。母船で一発だったけど」


とルカはにこやか笑う。


「私たちには簡単でも、地元民からしてみればね」


とヘルミナが返すとルカは、


「それもそうね」


と苦笑する。


「そろそろ行くか」


とタキノは立ち上がり街道を歩き出す。


一行が王都内に入って暫くすると何かを通った感覚になる。


「うん? 何かを透過したか?」


とサイが疑問の声を上げるとコウが


「結界の類でしょうね。害意は感じませんでした」


と答える。すると……


ゴーン! ゴーン!


と王都の中央付近と見られる場所から鐘の音が聞こえる。そして住民が何だ何だと道に出てきて騒ぎ出す。


住民にそれとなく聞いてみるも分からないと答えられ、とりあえずそのまま進む事となった。



◇王都ナルカン 中央神殿


「来ましたか」


と高位と見られる神官が呟くとバタバタと足音が聞こえて扉が開かれる。


「イグリス神官様。予言の使者と見られる一行を確認しました」


と報告すると、


「そうか、ここまで誘導してください」


「はっ」


と男は出て行く。


「これで良いのですね。大精霊様」


と神官は外を眺める。



◇王都ナルカン 中央広場


「うん? 誰かに見られているな」


とタキノは警戒をしだすが、


「大丈夫だよ。タキノ」


とコウは軽くタキノにいう。


「そうか」


とタキノは警戒を緩めて「ふう」と息を吐く。そこに、


「話を聞いて頂けますか?」


と神殿の関係者と見られる服を着た者に呼び止められる。


「何用ですか?」


とルカが丁寧に答えると、


「はい、出来れば神殿へ来て頂ければ」


「どうしてかしら?」


とヘルミナは腕を組んで男を見る。


「あなた方が神殿の結界を通った際に、あなた方が予言で記された方々だと特定されました。そのお話も含めて神殿へとお越し頂いて聞いて頂ければ」


と男は頭を下げる。


「行こうか」


とコウがいうと他の四人は楽しそうに頷く。


男に着いていき神殿に到着すると奥へと通され大きな扉の先へと案内された。


「ようこそいらっしゃいました。予言に記された方々」


と神官と思われる者に出迎えられた。

お読みいただきありがとうございます。


次の投稿は2022年12月4日(日)になります。


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