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第222話 道標の星

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称は架空で有り、実在のものとは関係ありません。

◇惑星トリステア マルドア大陸 ナルンケ王国内


コウ達はマルドア大陸にあるナルンケ王国に降りている。どういう訳か突然、惑星の表示に惑星トリステアと出て、同じように大陸の名前や王国の名前も表示された。


これは何かあるとコウ達は直ぐに大陸に降り立った。


「どうしたルカ?」


とサイが首を傾げているルカに問うと、


「う〜ん、目の前の村の名前が母船で表示されたのよね。一応、村の名前はアルト村らしいわ」


と難しい顔をする。


「シャンバラから何らかの影響を受けていると考えるべきだな」


とコウが村を見ながら呟く。


「そうね、色々と見て何か兆候がないか見逃さないようにいきましょう」


とヘルミナが村へと歩き出す。


村に入ると辺境の村にしては活気のある村だ。村人たちの顔は明るく、子供達が多数走り回っている。


村人に話を聞くと近くに小規模ながら優良な素材が取れるダンジョンがあり、小さい冒険者ギルドの支店に多くの冒険者が集まり、村は潤っているのだとか。


村の規模にそぐわない宿に入ると一階は食堂と受付で2階、3階は宿となっている。


「お客さん達は食事かい? それとも宿泊かい?」


と宿の女将と思われる女性に声をかけられる。


「とりあえずは食事だけど宿泊も頼めるかい? 三人部屋と二人部屋があると良いのだけど」


とヘルミナが返すと女将は


「それなら空いているよ。こっちで受付をしておくれ」


と女将は受付の中に入り、宿泊名簿を出してきたのでヘルミナが代表として記入してお金を払う。驚いたのは次元転移した惑星のダンジョンで稼いだお金が使えたことだ。


これには全員顔を見合わせて、シャンバラが確実に関わっていると確信した。


「あんたらもダンジョンに潜るのかい?」


「う〜ん、今の所は考えてないわ。目的地は王都なのよ」


「そうかい、確かに今から王都へ向かえば生誕祭に間に合うね」


と女将は楽しそうに笑う。


「生誕祭?」


「うん? あんた達、生誕祭も知らないのかい? 生誕祭はこの国を興すのに手を貸した大精霊様が生まれた事を祝う祭りだよ」


「大精霊?」


「そんな事も知らないのかい? どんな山奥で暮らしていたんだい」


と呆れながら部屋の番号が書いてある鍵を渡される。


「それで先ずは食事で良いのかい。今の時間は定食しか出せないよ」


「それで構いません」


ヘルミナが返し五人は食堂のテーブルに向かう。テーブル席を確保すると、


「大精霊か」


とコウが呟く。


「それもシャンバラが関わっているのかしら」


とヘルミナがコウへと返す。


「情報が足りなすぎるな。その辺も探査ポッドも使って調べよう」


とコウは念話でナブへと指示を出す。そこに定食が人数分運ばれてきてタキノは早速定食に手をつける。


「なかなかイケるな」


とタキノは満足そうに具沢山なスープを飲み、柔らかいパンを食べる。


「確かに、これを食べるとこの村がある程度裕福なのがわかるな」


とサイも定食を食べながらいう。


翌日は一行は村を出て王都を目指す。王都へと続く街道を進みながら、


「街道も整備されているわね」


とルカが街道を踏みしめながらいうとタキノが、


「歩きやすいが魔獣の類が辺境だというのに気配がないな」


と周りの森を見ながらいう。


「これは俺の推測だが、魔獣が少ないのはダンジョンが関係していると思う」


とコウが街道の先を見つめながら答える。


「どういう事だ?」


とタキノが首を傾げると、


「推測なんだが、ダンジョンが周りの魔力を吸い上げてダンジョンにしか魔獣を生み出さない様にしているのではないかと思っている」


とコウが推測を述べると、


「確かに次元転移した惑星でも地表に魔獣は少なかったわよね。例外はあのスタンピードだけど」


とルカが思い出すように答える。


「ああ、あのスタンピードの魔獣は魔族の召喚魔術によって生み出されたものだと思う」


とルカに振り返りいうとヘルミナが


「そうだとするとダンジョンもシャンバラが用意したものかしら?」


と疑問を述べるとコウが


「多分、そうじゃないかな」

と答えながら王都へと向かう街道を踏み締める。 

お読みいただきありがとうございます。


次の投稿は2022年11月27日(日)になります。


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