第218話 青く輝く星
この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称は架空で有り、実在のものとは関係ありません。
◇軌道上 母船内 コウ
ベッドに寝転びながら天井を見つめる。時折、壁にある宇宙を写しているモニターに目線を移すが、その風景は頭に入って来ない。
シャンバラ
祖先である者達が住う場所。まぁ、疑問は色々とある。例えば俺が子孫と認められた事だ。俺は神に転生させられた時に身体を用意された者だ。それが子孫として認められた。
神がその様に作ったのだろうか?あの神が?
分からない。
兎に角、行く先は決まった。今はナブの解析を待っている所だ。
『マスター』
「どうした?」
とコウは身体を起こす。
『画像の照合が終わりました』
「ではシャンバラの場所がわかったのか?」
『いいえ、あの画像では特定はできませんでしたが、画像の中心がシャンバラであればその場所は特定できています』
「そうか距離は?」
『わかりません』
「行ってみるしかないか。ではその中心に向かってくれ」
『はい、マスター』
コウは身なりを整えると自室を出ていく。向かう先は食堂だ。
食堂に入ると騒がしい。一部に人集りが出来ている。そこから届く声からしてまたタキノとルカが揉めているようだ。周りにいるアーマーパイロット達が囃し立てている。
少し離れたテーブルを見るとタキノとサイが座ってお茶を静かに飲んでいる。底に向かい座り配膳をしているポッドにお茶を頼む。
「あらコウ。コウもお茶?」
「ああ」
とコウは短く答えてサイの手元を見ると何やら書物を読んでいる。
「サイ、何を読んでいるんだ?」
とコウが聞くとサイは
「ハハ、これは日本で手に入れた創作物だ」
と答え、コウは何かを思い出したのか、
「うん?確かラノベかナブが翻訳していたな」
「なかなか興味深いんだ」
「どこがだ?」
「今読んでいるのは異世界転生ものなんだけどな、それが今回のこの惑星に似ているだ」
「そうなのか?」
「ああ、ダンジョンがあって魔族が攻めて来て魔王がいる。何か似ていないか?」
「そういえばそうだな。確かに似ているな……召喚が関係しているのか?」
「その可能性はあるな。無意識に刷り込まれている可能性があるな」
「召喚陣にそういった副作用があるか……」
とコウは腕を組んで考えていると配膳ポッドがお茶をテーブルに置いていく。それをコウは息を吹き掛けながら一口飲んで一息つく。
「何面白い話をしているの?」
とヘルミナも会話に参加してくる。日本のラノベについて説明すると、
「それ私も読んだわ。確かにこの惑星の状態と似通っているわね」
と同意する。底に突然歓声が上がる。どうやらタキノとルカの方で進展があったようだ。すぐにゴン! とフライパンで何かを叩く音が響き渡る。
「痛え!」
タキノの叫び声が聞こえる。そこに、
『マスター』
「何だ?ナブ」
『はい、シャンバラ方面へと向かう進路上に人類が移住可能な惑星を発見いたしました』
「人種はいるのか?」
『現在の所、確認できていません』
「映像は表示できるか?」
『はい。映像を表示します』
と言うとコウの目の前に映像が表示される。その惑星は青く輝く星でとても綺麗に見えた。
「うん? この映像では陸が見えないな」
『はい、マスター。この惑星には陸地は一つしかありません。映像を切り替えます』
切り替わった映像にはオーストラリア程の大陸が表示されていて、その陸地は全て木で覆われている。その映像を見ていたコウは、
「何か変だな」
と呟くとナブが
『はい、木の全高は全て500mを超えています』
「そんなにか…」
『はい、マスター』
コウが見ている映像を横からサイも覗いている。
「行くのか?」
「そうだな寄っていくか」
とサイの言葉にコウは返す。ヘルミナも興味を示してコウの後ろから映像を見る。
「面白そうな所ね」
ヘルミナも寄るのは賛成のようだ。
「ナブ、折角だから寄っていこう」
『はい、マスター』
お読みいただきありがとうございます。
申し訳ありませんが、ストックが切れたために時間を頂きたいと思います。リアルもかなり忙しく対応ができません。
前回、ストックが切れた際は休みを頂きましたが、今回は週2更新の所を週1更新にさせて頂きます。
基本、日曜日更新でストックが溜まり次第に水曜、日曜更新に戻したいと思います。
なので次の更新は2022年10月30日(日)になります。
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