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第100話 拠点

首都エリオンに到着した。他の街の壁も高くて大きいと思ったがここはそれにも増して高く大きい。その高さは20mを超え、厚みも7mと厚い。


2重になった門を抜けると広場になっており荷馬車が何台も並んでいる。その全てに物資が乗っていて次々に広場から続く道をあちらこちらに散っていく。


1つ1つの道幅も広く軽く荷馬車3台が並んで走れる道幅がある。左右を見ると外壁に沿って貼り付くように建物が並び、建物の前には道がある。


道は全て魔法で作られたであろう継ぎ目が無い石でできている。表面もツルツルではなく若干ザラザラした物だ。


道の反対側にも建物が並んでいる。


そして門正面にも道がありそれが真っ直ぐ伸びていて他の道同様に左右にはびっしりと建物が並んでいる。


衛兵におすすめの宿を聞くついでに、この街を少し教えてもらった。


外壁は直径6㎞の円状で3㎞中心にも壁があり、そこから先は主に魔導具や鍛治・錬金術などの作成する工房や開発する研究施設が多くある。


第2の門から2㎞先にも壁があり、そこは貴族や豪商の屋敷、貴族相手の高級商店があり、勿論、中心には堀に囲まれた城がある。


そして、ここ一番外側のゾーンには一般市民の住宅や探索者向けの商店・飲食店や各種工房があり、この門から右周りに道を行くと軍の演習場や施設がある。


逆の左周りに道をいくと門と大きな広場があり各種商店や工房などが並ぶ。定期的に市が行われるらしく掘り出し物も多く、たまに遺跡から発掘された物が並ぶ場合もあるのだとか。


屋台や飲食店も多く、探索者向けの宿も多いことからかなり賑わっているらしい。


他にも商業ギルド・探索者協会もその広場にあるとか。


面白そうですね。


そして教えてもらった宿はその広場近くだ。


これは楽しみです。


左の道を広場を目指して歩く。


何か気が付きました。ああ、これはもしや街灯では無いのだろうか?


左右に定期的に直径20㎝のポールが立っていて、その先には傘が付いていて中にはボール状の物がある。


流石、魔導国という所でしょうか。夜が楽しみです。


それに定期的に2人組の衛兵とすれ違います。これは治安も良さそうですね。


かなり色々と観ながら来たので時間がかかりましたが、広場に到着しました。


確か門の正面の道を少し進んだ所にある宿で名前は“小鳥の安らぎ亭“と言うらしい。


ありましたありました。ふむ、なかなか綺麗な宿で4階建です。


中に入ると広いロビーがあり喫茶エリアでは商人らしい人が何人もお茶を楽しんでいるようです。


受付に行き部屋を取る。1人部屋で3階です。各部屋に魔導具のシャワーとトイレが付いています。


内装もシンプルで清潔感があり、少し高めなビジネスホテルな感じでしょうか。良いです。


レストランは1階と4階にあり、4階のレストランはバーもあるとか。楽しみです。


ふふふ、衛兵さんには感謝です。当たりです。延泊決定ですね。


今日はもう遅い時間ですし少し休んだら4階のレストランで食事をした後にバーで一杯ですね。


ああ、レストランは美味しかったですし値段も手頃でした。バーもカウンターで飲みましたが雰囲気は良くハープのような楽器で演奏された曲がしっとりと流れていました。


飲んだのは先ずはエール。驚いたのはよく冷えたエールでした。美味しかったです。次に飲んだのはワイン。これも美味しかった。つまみにはチーズを頼んで食べましたがワインに合い美味しかった。


首都エリオンは大きく広いので1週間や2週間では回り切れませんね。何処か住宅でも借りられないでしょうか。


明日は商業ギルドに行って聞いてみますか。


翌朝、宿で商業ギルドの場所を聞くとかなり近くだ。宿を出て行ってみる。


中々に立派な建物です。中に入ると沢山の商人がいます。空いている受付で借りられるか買える建物が無いか聞く。


商業ギルドのカードを確認するとランクも所持金額も問題ないと言うことで、どんな物件が良いか詰めて行く。


う〜ん、借りる場合の期間は最低でも2ヶ月で天井の高い工房があり、住居には風呂場が欲しい。場所は出来ればこの近くの広場近辺と言ってみたら、賃貸ではなく売りであるという。


その建物は元はファントムアーマーの小規模な整備・カスタム工房で持ち主が高齢のために第2の都市にいる息子さんの所に引っ越したのだとか。


金額は金貨500枚。かなり格安だと言う。その分、築年数が経っているという事だ。


まぁ、買ってしまえば改築も改装も自由だしな。転移用魔石も置ける。


良いかもしれない。今の商業ギルドの残高なら屁でもないな。


先ずは見て良かったら決めよう。


という事で内見したら問題ない。1階は工房で天井も高くファントムアーマーを固定するラックや天井にはクレーンが付いていて便利そうだ。


水回りも下水道もしっかりしていて各種魔導具もそのまま付属している。風呂はなく魔導具シャワーのみだが、この辺は改造すれば良いだろう。


面積も申し分無い。確かに建物自体は老朽化しているが強化すれば問題ないだろう。


場所も良いしね。広場まで徒歩3分と言った所だ。


ギルド職員に何処まで手を入れて良いか聞くと完全に建て直さなければ自由にできるとの事。


ヨシ、決めました。


買います。


という事でこの後ギルドで手続きと支払いをして物件を手に入れました。


今日は同じ宿に泊まり明日から改装を始めましょうか。


楽しみです。





お読みいただきありがとうございます。


誤字報告ありがとうございます。感謝とお詫びに17:00にもう1話投稿します。


少しでもおもしろいと思っていただけましたら、ブクマ、評価をお願いいたします!

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― 新着の感想 ―
[一言] 直径6kmの円形だと平安京(南北5.2km、東西4.5km、対角6.9km)とどっこいどっこいか。 不思議なのは城塞都市なのに広場や大路、更には軍事演習場まで壁内に収められていて、かつ壁外の…
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