95話 休養1人タイム
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こんな文脈ぐだぐだ謎ストーリーに何故人が集まってくるのか不思議です…。
そして副反応によるだるさで進まぬ執筆。
ストックが…。ストックがガリガリ減っていく~…。
「良し良し。こんなもんかな、とりあえず。」
なんとかうつらうつら睡眠を取れた後、人力車の改造に取りかかった。
筋肉痛は相変わらずジンジンしてるけど、動けない程ではない。
起きたらすでに日は沈み、完全に夜だった。
髪留めを光らして、小屋の中でグニグニと鉄を操作である。
人力車の問題は、上下の振動を吸収するバネが、前後左右にも揺れるのが原因だろう。
それを私の腕力・脚力で支えようとしたのが、そもそもの間違いだった。
作成中には思い付かなかったが、単純に座席部分を上下にだけ動く様に固定すれば解決するはず。
具体的には、座席を囲う様に支柱を取り付けた。
四方に2本ずつ、計8本の支柱が荷車の台から伸びて、座席側面の縦の溝に嵌まっている。
座席前面はその機構上、支柱間隔が開いているが、まあ多分大丈夫だろう。
問題は支柱との摩擦。
前後左右に揺れるのを押さえる訳だから、どうしても鉄と鉄が擦れ合う。
一応、つるつるローラーを付けて転がる様にはしてみたけど、どうだろう…?
流石にローラー用に小さなベアリングをいくつも作るのは、ダルくて止めたけど…。ローラーが機能してなければ、また作らないとだろうなぁ…。
「ま! 現状はこれで良い、これで良い!」
さて、次は…。
そうだ。座席に使った毛皮の残りを使って裁縫でもしよう。
魔法銀の箱を入れてる革袋を、本格的にリュックサックにでも改造したいと思ってたんだよね。両手を空けて戦えるし、薄い鉄で補強すれば背面の守りにもなるかも。自分の荷物もこの先増えるかもだし。
では、チクチク… 縫い縫い…
…。
うん。こんなもんでしょ。
さあて、程よくカロリーも使ったし、もう一度寝てみるか~。
──────────
「おはよう~…。」
シリュウさんが居ないので、殻に籠ってるアクアに声をかけておく。
ふむ…。外は…、白みはじめたくらいかぁ。朝5時くらいかねぇ…。
眠い…。
筋肉痛はまだあるし、どうしようもないね。
トラブルが発生した場合に備えて、動ける様になりたいけど。
まあ、緊急時は上級ポーション飲むしかないかな~。
誰も居ない内に、体を洗うか…。
「ごめん。アクア。常温くらいの温い水、ください。」
パカッと貝殻の蓋が開いて、アクアが顔を出す。
鉄たらいに入れてもらって、と。
「ごめんね。せっかくの水だけど体洗うのに使うね。
…あ、アリガ混ぜてないクッキーもどき有るけど、今食べる?」
フリフリしてた触腕が、私の前に突き出される。
素クッキーを取って乗せてあげる。
…。
クッキーは蛇に食べられた様に触腕の中に取り込まれて、半透明な腕の中を移動していった。
やっぱり、スライムっぽいなぁ。
「まだ要る?」
丸、と。
良し良し。では、どんどん乗せよう。
────────────
「いただきます~…。」
体を拭いた後は、シリュウさんに貰っておいたアリガクッキーをもしゃもしゃといただく。そして、新しい水筒に入れてあるアクアの水をこくこくと飲む。
シリュウさんのを作る時に試験的に作成して私の物にした魔法瓶の水筒、やっぱりいいね。あんまり冷たいのばっかり飲むのもお腹冷えるから、避けなきゃだけど。
さあて…。この後どうしよう…?
シリュウさんは今日帰ってくるって言ってたけど、調査次第では延びるよね~。
あるいは…ドラゴンライダー達と協力して、ロックアントを殲滅。今にも帰還してくることも考えられるか。
人力車は弄るのこれ以上は止めておいて…。
周辺の採集も、体を休めるのが優先だから、遠慮して…。
アクアと遊ぶのも良いけど、クッキー食べ終わったら殻に籠っちゃったから、寝かしておこうか。
「やっぱり、鉄細工かなぁ。」
いつか使う準備としてベアリングの真球をチマチマ作るか…。
それともシリュウさんが楽しめそうな…何かでも作るかなぁ…。
まずは無心で、真球作りに勤しむか~。
────────────
「うぅ~…。痛ててて…。」
伸びをするのも一苦労だな。
息抜きに、シリュウさんの暇潰しグッズでも考えるとしよう。
前に作ったグリップ…。筋トレ器具はアリだな。
魔獣の鉄をふんだんに使えば、50キロダンベルとか100キロバーベルとかも出来るな。まあ、小屋を家に改造した分以外はシリュウさんがまだ持ってるから合流してからか。
まだ使ってない将棋盤…。ボードゲームかぁ。
チェスはルールが分からない。
双六…。作るのはできるけど、2人でやっても微妙だよなぁ。
人形で遊ぶ…。シリュウさんはしないな、多分。
カードゲーム…。遊○王は好きだけど、わざわざ何種類もカード作るのは…面倒オブ面倒。
なら…、トランプか。トランプ作るか。アリだな!
極薄い鉄板で…縁を丸くして…。
J、Q、Kが問題だな~。
数字そのままは見づらいし…。絵柄が3つ…。
騎士、女王、王様…。
女王を4人も知らないし…。この世界で有名な人ってなると、「夢魔族の女王様」だから、なーんかトラブルになりそう…。姿も分かんないし。
そもそもこの世界、英語っぽい発音の言葉多いのに全部片仮名、違う。土文字、だから、アルファベットが通じないんだよな~。
他には…
騎士、冒険者、……商人? 数字で序列付けるのは不味いか。
なら…魔獣? …角兎、魔猪、ドラゴン…??
いけそう…?
ハート、スペード、ダイヤ、クローバーはどうするか。やっぱりこっちに合わせて魔法4属性に合わせてみるのがベターか。
絵柄でやるのは…分かりづらい?
いや? 魔法刻印の記号で書けばいけるか。あれ、土文字とか骨文字に近いし、簡略な形で分かりやすさもあるし。
うん。これだな。
待て。水属性の角兎とか意味不明じゃない?
…。属性4つは確定で良いだろう。
絵柄変えよう。
冒険者らしく…、盾、杖、剣?
んー? 序列が分かりづらいな…。
悩むの後にして、とりあえずできる分だけ作るか。
大きさ整えるの、むず…。
かまぼこみたいに鉄棒をスライスして…。薄く切り離すのもキツいな…。
素直に枠作ってちまちま調整するか…。
むにょむにょ… チマチマ…
土は「土」の字のまんま。
水は「水滴の涙形」。
風がなんか説明しづらい形のやつ。簡略化した「風」の字とでも言うか…。ジェットコースターの1回転ループみたいな…、「リットルのlと、中に点」。
火は「扇型に開いた3つの小さな棒」。うん、文字は簡単。でも、分かりにくい。まあ、他と差別化できたらいいかな。
これを最大10個配置するのが、面倒~…。
着色できたら、色で分類できそうだけど。
そうだ! 剣、魔石、ドラゴンなら…!
うん。多分レア度とか強さ的にもなんかいける気がする。11、12、13はとりあえず、これだな。
簡単な絵柄を書き書き…。鉄に凹ました線でごちゃごちゃ書いても分かりにくい。もっと簡略化させた方が良いな。
デフォルメ、デフォルメ、と…。
刻み…刻み… むにょむにょ…
シリュウさん、今頃何してるかな…。




