表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

コトバのカケラ

作者: 古都ノ葉

   


 哀しい眼の黒猫が

 悲しい目で見ていたよ。



 哀しい眼の黒猫が

 悲しい目で見ていたよ。








 無知の知があるのなら

 無意味に意味もあるだろうと

 考え続けた時間。



 やっぱり答えは、出なかったよ。









 「大好きっ」と昼間にはじけた言葉が


 「すき……」と夜に溶け


 「こんなものか」と朝になった。










 あの時の落ち葉は

 もう土に戻ったかしら。



 記憶と一緒に。











 常識や普通は人の数だけある。

 最近知りました。

 「愛している」と百万回叫んだところで

 次の言葉が同じとは限らないんです。










 現実から逃避した夢は

 逃げられない夢と同じくらい

 苦しいよ。










 確かに明けない夜はないよ。

 でも夜にならない朝もないんだよ。









 何げない

 コトバのカケラが突き刺さる。

 心が泣いて血を流す。

 薬をつけてあげたいけれど

 ココロの居場所がわからない。









 くよくよくよ

 嘆くのは身体に悪いね。

 でももし本当に後悔しない人がいたら、私は驚くよ。

 そして怒鳴るよ。

「どこでアンタは自分を落としたんだ」ってね。








  

 いいんじゃないかな、泣いても。

 いいんじゃないかな、笑っても。


 いいんじゃないかな、忘れても。

 いいんじゃないかな、覚えていても。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 古都ノ葉さんが詩を書いていて、私が感想を寄せていた事も、すっかり失念していました。すみません。 最後の、いいんじゃないかな、忘れても、で、救われた気がしました。 また詩が書けたら読ませて下…
[一言] 初めまして。 Kobito さまの詩集の感想欄を読んで、どのような詩を書かれる方なのかと興味が湧き、飛んできました。 短い連の連なりが素敵です。 余白のある作品ですね(物理的な意味ではなく…
[良い点] 心が強くて人との関係を割り切って生きられる人よりも、心が繊細で人との関係に悩みがちな人の方が、接していて安心できます。 私が適切な言葉を見つけられなくて、沈黙してしまっても、繊細な人の中に…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ