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傍観者  作者: 佐伯美鈴
第1章
4/9

美形双子モデル。

乙女ゲームというのは、大体5人程の個性豊かな男性達が攻略対象に存在し、どの男性と恋に落ちるかを選択できる。


この世界が乙女ゲームであるからして、攻略対象者がいるのは当たり前で、現在目の前にいる人物はその攻略対象の一人である。


「ったく、早く行き過ぎだ紫苑。荷物持ってるオレの身になれよな」


「紫紋はあたしの弟なんだから、荷物持つのは当たり前よ。少しは鍛えた方がいいんじゃない?」


「はあ?これでも鍛えてるっての。大体なんだよこの鞄。かなり重いぞ」


「それはそうよ。ダンベルが入ってるもの」


「はあ!?なんでダンベルが入ってんだよ!」


「…いい加減にしてくれないかな。そこの双子さん」


そう、私がなんで紫苑と関わりたくなかったのかというと、紫苑の双子の弟であり攻略対象者の唐沢紫紋がくっついて来るからだ。


しかも双子なだけに始終一緒であり、こんな会話を繰り返したりするけどシスコンブラコンなのだ。


確か紫紋攻略には必ず紫苑がラスボスとして立ちはだかっていたとか。


うん、最強!


そして二人共モデルで顔立ちがとてつもなく宜しくて、芸能人だけのこの学園でも一目置かれる立場。


そんな二人が顔も地位も並な私といることで、常に羨ましいやら嫉妬やらの目線をビシビシ感じてます。


「二人は只でさえ有名なんだから、そんなに騒ぎたいなら私がいない場所でお願いします」


「え!ご、ごめん!煩くしないから、そんなこと言わないでぇ〜」


「悪い」


「分かればよろしい。紫紋くん、お疲れ様。もうすぐ先生来るから席についで準備した方がいいよ」


「席につけー。授業始めるぞー」


そら言わんことない。


チャイムと共に教室に入ってきた教師に、紫苑も紫紋も慌てながら自分の席について授業開始。


ここまでは何処にでもある授業風景。


しかし…


「先生ー、仕事なので抜けます」


「専門科から呼び出し来たので向かいますー」


「よし分かった。授業内容はプリントにして事務所かマネージャーに渡しとくから、早く行きなさい」


仕事など予定のある人が授業中に早退するのは日常茶飯事。


しかもちゃっかり勉強も送れないようにアフターケアもしている。


自由だけどしっかりしている学園は、評判も落とさずにしっかりちゃっかり営業しております。


「平和だね〜」




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