第19話 魔王キーパー、ルシファー・ファング現る!
暗黒の守護者
勇者団が熱狂の試合で絆を深めた、その翌日――
王都の中央スタジアムに、
人々の悲鳴が響き渡った。
空を裂き、黒い稲妻が落ちる。
割れたフィールドの中央に、黒鎧をまとった巨人が立っていた。
絶対防壁の化身
「――我が名は《ルシファー・ファング》。
全てのゴールを無に還す、魔王の門番だ。」
彼の背後には、禍々しい黒翼。
その瞳はすべての得点を嘲笑うように冷たい。
民衆は恐怖にひれ伏す。
勇者団、出陣
玉座の間。
ルシファー襲来の報を受け、エミリオは即座に勇者団を召集した。
「健斗……準備はいいか?」
健斗は頷き、拳を握る。
「やっと……やっと来たな、ラスボス級……!」
トマトッツが不敵に笑う。
「胸が躍るじゃねぇか……さぁ派手に行こうぜ!」
ルシファーの威圧
スタジアムの中心。
ルシファーは王都選抜チームを相手にただ立っていた。
選抜FWのシュートを受け止めるたびに、
ボールが砕け散り、選手が吹き飛ぶ。
観客席は、誰一人として声を出せない。
健斗、吼える
スタジアムに健斗たち勇者団が姿を現した瞬間――
民衆に希望の光が戻る。
健斗はルシファーを真っ直ぐに指差す。
「おい魔王キーパー! このフィールドは――俺たち勇者団のモンだ!」
ルシファーは重々しく首を傾け、低く嗤った。
「ほう……勇者を名乗るか、転生者……
ならば見せよ、その矮小な覚悟を。」
決戦の前哨戦
エミリオの号令が響く。
「全勇者団、布陣につけ――!
ここで奴の力を測る! ゴールを奪え!!」
獣人ガロンが咆哮し、双剣セレナが切り込み、
踊り子ミラが舞い、フィリスの矢が閃く。
だが――
ルシファーは一歩も動かない。
魔王の門番は、すべてを無に還すかのように
静かにボールを止め、笑みすら浮かべた。
絶望の壁を越えて
健斗は右目に手を当て、奥歯を噛み締める。
(こいつが……絶対防壁……!
でも、まだ見えてねぇ――勝てる未来が……!)
トマトッツが健斗の背を叩いた。
「ビビってんじゃねぇ! お前が抜けねぇゴールなんざ、ねぇだろ?」
フィリスも矢を構え直す。
「一緒に突破しよう。お前の目に、賭ける!」
勇者団、反撃の狼煙
健斗が吼えた。
「行くぞ勇者団!! ルシファーの牙をへし折れ!!!」




