表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

2

 そうこうしているうちに飛行機がジョン・F・ケネディ国際空港に到着する。いよいよ入国審査だ。何を訊かれるかはわかっていたので予習済みだったものの、それでもあたふたしてしまった。指紋認証する際にやり方がわからず、手こずってしまったのだ。それを見ていた40代くらいの女性係員に呆れた顔ーーため息もついていたーーをされ、

「……もう、こうやってやるのよ!」

 と私の手を掴んで指紋認証のやり方をレクチャーしてくれた。力も強かったので、日本でこれをすると「態度が悪い。横柄だ」「客に向かってあからさまにため息をつくとは何事か」などとクレームが来るような案件になるだろう。しかし何を隠そう、ここはアメリカだ。海を渡れば日本ではあり得ないこともまかり通ってしまうのである。指紋認証で一悶着あったものの、私は無事に入国できた。


 入国後はバスでタイムズスクエア周辺に向かう。今までインターネット越しに見ていた景色を生で見られて感動した。タイムズスクエアに行ったことで、ニューヨークに来たんだなと実感する。これぞアメリカだ、といった感じだった。現地在住の日本人女性がガイドしてくれたけれど、「ニューヨークのオカン」と名乗っていたので誰もが大笑いしている。そんな彼女がネイティブと流暢な英語でやりとりしているのを聞いて、私は彼女を尊敬の眼差しで見ていたのだ。私も絶対にこうなりたいと考えた。いつか海外移住するぞ、とも。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ