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高校1年生の春休み、私は市の青年派遣団として姉妹都市であるニューヨーク州某市(ここでは身バレしてしまうので言えないけれど、SNSのダイレクトメールや対面販売イベント時に訊いていただければお答えします)に飛び立った。私が通っていた高校に青年派遣団募集のお知らせが来て、面接も突破し、ニューヨークに行けることになったのだ。私にとって人生初の海外だった。
私は子ども時代に世界地図の絵本をぼろぼろになるまで読み、5歳から中学1年生まで英会話教室に通っていたほどの英語好きだ。中学1年生の時に会社が倒産してしまい、もう英会話教室を続けることはできなかった。それでも英語の勉強は続けていたのだ。そういうわけで英語への抵抗感は全くなかったけれど、人生初の海外となるとワクワクした気持ちと不安が入り混じっていた。
事前準備(パスポート手配、お別れ会でお披露目するダンスの練習、ホストファミリーとのメールのやりとりなど)を進めていくうちに春休みになり、渡航日が近づく。春休みの課題はなるべく早めに完了させたので心配は無用だ。というわけで、楽しみつつ恥もかいた人生初の海外でのエピソードを紹介していこうと思う。
福岡空港から成田空港に向かう。次に成田空港でジョン・F・ケネディ国際空港行きの飛行機に乗った。約12時間の長旅だったけれど、音楽を聴いたりアニメを見たりして過ごす。当時好きだったK-POPアーティストの歌もあったのでそれを聴いたこともあれば、ちびまる子ちゃんのアニメを見ていた時もある。暇つぶしには困らなかったけれど、それでも長旅から来る疲れは溜まっていた。