国家設定 その4
・ベルカ帝国
ヨーロッパ大陸とつながったユーロニア大陸のほぼ全域を支配している帝国。
アトラスなどと違ったノルキアと同じ世界から転移してきた。
元々は大陸中央部の小国であったが、150年ほど前から軍備を増強し周辺諸国を次々と併合していき100年前に大陸の大部分を支配し、30年前に大陸の中にあったほぼすべての国を併合した。
高い技術力を持っているが、近年は技術レベルは停滞しており大陸外の先進国に技術分野でおいていかれている。陸軍を主体とした軍事大国。貴族が強い実権を握っている封建体制が現在でも続いており、皇帝が絶対の権力を持つ絶対君主制でもあるが、近年は皇帝よりも貴族の力が強い。
強力な軍隊を保有しているが、近年は実践経験に乏しい将官が指揮をとっているため装備に比べればその練度は低い。基本的に、数にものをいわせた物量作戦で相手を押しつぶす戦術をとっており、ギリシャに対しても同様の方法で侵攻を行った。
しかし、ヨーロッパ諸国が一致団結したためギリシャを占領してからはその勢力図を拡大することはできておらず、最大でもブルガリアとユーゴスラビア南部の一部を確保しただけであった。
貴族を中心に「ベルカ民族中心」思想が根付いており併合された地域は「僻地」の扱いをされており中央からの扱いはひどいらしい。
ベルカに併合される前のユーロニアはかつてのヨーロッパのように主要国が同盟やら敵対を繰り返しながら領土争いをしていたらしい。
・南アメリカ大陸
転移によって北アメリカから離れてヨーロッパの西100kmほどのところに移動した。殆どの国がスペインの植民地だったため、スペイン語圏であり、その旧宗主国のスペインやポルトガルと近くなった。
アメリカの影響力が強い地域でありソ連の影響を受けた社会主義政党と、アメリカの影響を受けた軍部のちからが強い国が多く1980年代ではブラジルなどの多くの国が軍事政権だった。
今ではアメリカを距離をおくリベラル勢力が強い。
経済発展著しい国が多い一方で貧富の格差も広がっており、経済格差や麻薬などを遠因として犯罪件数も世界平均を大きく上回る国が多いため世界的に見て治安が悪い地域だと見られている。
・ブラジル連邦共和国
南米最大の国で、南半球有数の経済大国。
ポルトガル植民地であったため、南米では唯一のポルトガル語が公用語の国でポルトガル語圏としては最大の人口を抱えている。転移前は日本から見て真裏にある国であった。
旧植民地だったため、多民族国家でありヨーロッパやアジアなどから多くの移民がやってきて国が出来上がった。そのため文化もそれらの地域のものが混在した独自のものとなっている。
隣国のアルゼンチンとは独立時から犬猿の仲であったが、近年はその関係は改善しつつある。長らく保守的な軍事政権が続いていたが、現在は社会保障の拡充を訴える革新政権が続いておりアメリカと距離をおき、中南米各国との関係強化を進めている。
南米最大規模の軍事力を持ち、アルゼンチンと共に空母保有国。
ブラジル海軍が保有している空母は元日本海軍の空母で就役から半世紀以上経っている旧式艦であるが日本で大規模改修が施された結果、現在でも現役で運用されておりベルカ戦争でも地中海に派遣されている。
・アルゼンチン共和国
南米大陸南部に位置する共和制国家。
ブラジルに次ぐ経済力を持つ南米有数の大国であるが、半世紀あまりにわたって経済が不安定でありデフォルトなどを繰り返している。第二次世界大戦後までは南米を代表する農業国として南米最大規模の経済規模を有していたが、内政の混乱などがあり経済は悪化していった。
隣国のブラジルとはライバル関係にある。今ではある程度関係改善しているが、1980年代まではブラジルやチリを仮想敵国として軍備拡充を進めていたが、立ち位置としてはブラジルと同じ西側陣営でありヨーロッパから兵器を購入していた。
しかし、1981年にはイギリスとフォークランド諸島を巡って紛争がおきた。現在でもフォークランド諸島の領有を主張しているのだが、転移によってその肝心のフォークランド諸島がイギリスの近くまで移動してしまい国内では衝撃が広がっているらしい。
・チリ共和国
南米大陸の南西部に位置する共和制国家。
南北に非常に細長い国土を持っている。西は海で東はアンデス山脈になっており国民はこの狭い範囲で生活している。南米ではブラジル・アルゼンチンに次ぐ経済力を持ち。かつては左派政権のアルゼンチンなどと激しく対立していた。長く軍事独裁政権が続いていたが1980年以後は安定した選挙によって選出された政権が安定した統治を続けており周辺諸国に比べると治安はいい。
・アフリカ大陸
ユーラシア大陸との位置関係は転移前と変わらない。
日本からみて2万キロ以上離れている。転移によって一番影響を受けた大陸であり、殆どの国で政変がおきて無政府状態の国も多くなっている。ヨーロッパなどからの支援も転移によって受けられなくなっており半ば見捨てられた地域になっている。
・エジプト共和国
アフリカ大陸北部にある共和国。
約1億人が暮らす北アフリカ最大の国でピラミッドとスエズ運河がある。
アフリカ・アラブ地域を代表する地域大国でありアフリカ最大規模の軍事力を持つ軍事大国。アラブの盟主としてイスラエルと敵対していたが、後に軌道修正してイスラエルと国交を結ぶなどしたため、アラブ社会から半ば追放された。しかし、現在でもアラブ社会では強い影響力を持ちイランやトルコと共にイスラエルとアラブ諸国の仲介を担う。
アメリカとは同盟関係にあるが、その前はソ連との関係が強かった。そのため現在でも東西両陣営の武器が混在している。
転移後はスエズ運河を航行する船が大幅に減少し、更に観光客も減少したため経済危機に陥っている。
・南アフリカ連邦共和国
アフリカ大陸南部にある連邦共和制国家。
アフリカ最大の経済大国。現実では人種隔離政策を行い国際社会から孤立していたがこちらの世界では人種隔離政策を行わなかったため国際社会から孤立はしていない。イギリスの旧植民地であり現在でもイギリスなどと関係が深い。
鉱物資源などが豊富であり、また、アフリカ最大規模の工業力を持つ。