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えぴそーど2 「はいしんとらぶる」

━前書━

本日もこのような小説をご覧頂き感謝申し上げます。

配信している最中はタイトルを平仮名にしています。

あとTSロリって良いよね


「あらあら、随分可愛らしいお客様ね」


彼女が“深紅の吸血鬼”…


「貴女、名前は?」

「…イヴ シャーネ」

「良い名前じゃない。」

「…貴女は」

「私はね、“トリヴィアーネ”よ。」

「トリヴィアーネ…分かったわ…」


彼女はこのゲームの中で数少ない“名付き(ネームド)”みたい。

吸血鬼のくせして私とお揃いの大鎌。死神かっての…


「ネームドなのね、貴女…」

「はぁ…いっつもこう言われるのよ、私の家に来ては“ネームドだ”って…」

「貴女が数少ない存在だから、驚いているだけなのでしょう。」

「あら、嬉しいわ。そのお礼に、本気で戦ってあげるわ」

「…受けて立つわ」


《情報ニキ、どうだ》

《トリヴィアーネ…聞いたことがないな、やはり隠された存在(アンイクスプレインドゥ)とみて間違いないだろう》

《Lv.01で未解明、しかもネームドを倒すのは無理だろ》

《…そうだな…》


辺り一帯を包み込む静寂。ピリピリとした空気が漂う。

先に動いたのは…


「っ!」


私だ。


「はあぁっ!」


言葉に表すことも出来ない金属音が鳴り響く。


「中々やるじゃない、貴女。」

「そっちこそ、かなりの力よ。」

「貴女…ふふっ、レベル1なのね。」

「そうよ…それで何が悪いのよ」

「かなりの瞬発力でありながらLv.01とは考えづらいわ」

「レベルはただの“経験”でしかないわ。経験は大切だけど、本人の腕も大切なのよ」

「ふーん…」


一旦離れ、体制を整える。


《おいおい、なんかほぼ互角っぽくね?》

《くぉれは…ヤバいっすね…》

《映画?え?映画だよね?》

《安心しろ、ゲームだ》

《ただかなーり安心出来ない状態だ…敵のレベルは99、能力も異常だ…世界一と言われる“ヤツ”ですら敵わないかもしれないぞ…》


今のうちにザリアを発動させておく。効果時間内に傷の1つさえ付けば良いけど…


「はっ!」

「無駄よ。」

「いえ、それはどうかしら?」

「…っ!」


鎌の内側の刃が彼女の首後ろに傷を付けた。

傷から彼女の鮮血が滴る。

ついでに煽ってみる。煽り耐性あるだろうけど。


「貴女、その程度なのかしら?」

「っ…あまり舐めないで頂けないかしら」

「貴女はあたまわるわるわーるわるーなの?」

「こんの糞ガキ…」


《あたまわるわるわーるわるーってどこのネタだ?》

《さぁ?》

《見ろ、ヤツが“あたまわるわるわーるわるー”に反応して怒ったぞ》


「あれ?怒ったの?おこなの?」

「うるさい!虫酸が走るわ!」

「じゃあ虫酸を全力疾走させなきゃね」

「こんの…糞ガキがアァァッ!」

「よっ」

「避けるな!」

「避けなきゃ死んじゃうもん」

「はぁっ!」

「はっ」

「避けんじゃないわよ!」


あれ、煽り耐性無いの?


《弱点が出てきた》

《煽り耐性皆無★》

《これは大発見だぞ》


「あたまわるわるわーるわるーww」

「やめろ!」

「あたまわるわるわーるわるーwww」

「やめろと言っている!」

「うわートリヴィアーネさまが御乱心だーww」


《た、楽しんでいやがる…》

《ロリっ娘メスガキ爆誕》


煽り耐性が無いと分かった以上、3割は既に勝ってるはず。


「ねぇ、貴女。私にいい提案があるのだけど。」

「何かしら?」


感触はいい感じ。このまま誘導してみよう


「同時に5数えて渾身の一撃を繰り出すあれ。やってみないかしら?」

「ふーん…成程、乗ったわ」


よし、作戦成功!

ザリアの効果は切れてしまったが、こうなればもう必要ない。


「じゃあ…行くわよ」


「「5」」


静寂とした空気、カウントダウンが始まる


「「4」」


勝負の明暗は、一瞬で決まる。


「「3」」


辺り一帯に漂う戦慄とした空気。


「「2」」

チャット欄もこのタイミングだけは動きを止める。


「「1」」


良くも、悪くも。短くも、長くも、“一瞬”だ。


「「ゼロオォォォオオオオオ!」」


両者一斉に突撃する。

それはもう、なんとも例えようもない程に。


キイィィィィィン


鎌同士が激しくぶつかり合い、巨大な衝撃波となる。

そして、目線が上へ上へと…上?え?


「えぇぇぇええええ!?」


鎌同士が激しくぶつかり合い、私が吹っ飛ばされてしまった。

なんかもう…どうしよ。

どうしようもなく手足をじたばたさせて無理矢理落ち着かせる。

どうやら彼女は落ちた所を狙ってるみたい。

そんな時、突然何かのウインドウが開く。

これは…チャット欄みたい。目線を移すと、気になる一言が。


《飛行使えよ》


「…それだあぁぁぁぁぁっ!!!!飛行!」


完全に忘れていた“スキル 飛行”の存在。空を自由に飛べる様になった以上、彼女は来れない。私は胸を撫で下ろす。ついでに今の状況を話してみることにした。もう半分やけくそなのは秘密。


「あぁ、えぇっと、その、教えてくれてありがとうございます!今は…まぁ、勝ち目?なんですかそれっていう感じですけど頑張って行きたいと思います!」


《挨拶出きるの偉い》

《カワユス》

《かわいい》

《かわいい》

《わたわたかわいい》

《なんですかこのかわいい生き物は》

《お持ち帰りで》

《(尊死)》

《尊死ニキは成仏してクレメンス》


チャット欄は“かわいい”の一言で埋め尽くされた。埋め尽くされるスピードが早いと思ったら、これまたとんでもない一言が書いてあった。


《1万を超える人達が可愛さに胸打たれてるゾ》


え?いちまん?嘘?


「いち、じゅう、ひゃく…一万!?」


視聴者数:10539


この文字が表示されていた。夢?夢だよね?それとも何?バグ?

ああもうわけわかんない。戦いに集中しよう。


鎌をここから投げる?…いや、届かないと思う。

やはり地上戦になるか…走りつつ首ちょんぱ…?


《ヤツをどう調理しようか》

《料理コーナーやめれ》

《オリーブオイルのオリーブオイル煮》

《まずそう》

《そういや鎌って首ちょんぱすると即死効果なんだってよ?》

《首が取れた場合に限るらしいがな》

《グロテスク表現やめてクレメンス…》


「即死効果…」


この武器意外とオールラウンダーなのね。まぁ確率なんだろうけど。

けれど、折角教えて貰った便利情報。使わない理由なんてモノは無い。


私が降りてこずイライラしているトリヴィアーネを見据える。

ヤツの首に一発、か…良いかも。


一度ウインドウを閉じ、カメラ目線で不敵に笑って見せた。

━後書━

本日もこのような小説を最後までご覧頂き感謝申し上げます。

機材トラブルみたいなタイトルですけど内容は若干放送事故みたいな感じです。

次回更新は不明です。ネタのストックも大切なので…ネ。

それでは、また次回お会いしましょう。お相手は、れもんでした。

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