表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

29/178

第28話 ルナちゃんを探せ

 翌日学園はルナの話題で持ちきりだった。突如現れた謎の美少女。名前以外のプロフィールは全て謎。生徒間でライブ動画が出回ったがクラスも学年も特定できなかった。


 実はルナというのは偽名で、誰かの変装だという鋭い推測も飛び交っていた。


 この話題が翌朝には全校に広まっているのだから、恐ろしいほどの情報拡散速度だ。


「おはようユッキー」


「ちっす鳴」


『『待ってたぞ音無!』』


 教室に入るなり、男子達に囲まれた。前もって言っておくが、特別仲がいいわけではない。


「なあ音無、軽音部だったよな! ルナちゃん知ってるだろ?」


 知ってるも何も僕だ。


「う……うん」


「ルナちゃんについて詳しく教えてくれ! 頼む!」


 僕ですとは口が裂けても言えない。


「皆んな、なんでルナの事しってるの?」


 少なくとも昨日のライブに彼らはいなかった。


「これだよ、昨日、窪田先輩とデュオしてたんだよ」


 昨日のライブ動画だった。僕の黒歴史が映像として記録されていた。


「あれ……音無映ってないな、昨日は居なかったのか?」


「そっ……そうなんだよ、僕は部室で練習していたから」


「まあ、いいや……とにかく教えてくれ!」


「ゆ……結衣さんが連れて来たんだよ……だから僕はそんなに詳しく知らなくて」


 僕は咄嗟に嘘をついた。


「結衣さんって、川瀬先輩のことか?」


「うん……」


「さすが川瀬先輩だな、やっぱ可愛い人は、可愛い人とつるむんだな」


 確かに結衣さんは可愛い。


「いいなー音無は、彼女は窪田先輩だし、部活には川瀬先輩もルナちゃんもいるし……美女だらけじゃねーか!」


 ルナは僕だけど。


「皆んなも軽音入ればいいじゃん」


「無理だよ、俺、楽器弾けねーし」


 そうなんだよ、軽音にはまずその壁がある。


 男子たちは僕がルナのことを知らないと知ると、そさくそと去っていった。


「お疲れ……」


「うん……ありがとう」


 ユッキーのフォローありがたい。


「ちょ、俺トイレ行ってくるわ」


「うん、授業遅れるなよ」


 ユッキーが離席すると、間をおかずに愛夏がやって来た。


「ねえ、これ鳴でしょ?」


 ルナの動画だった。


「皆んなの目はごまかせても、私の目はごまかせないからね」


 さすが元カノ……鋭い。


「頼む、皆んなには内緒で」


「内緒にしててもいいんだけど、鳴にお願いがあるの」


「え」


「聞いてくれるかな?」


「な……何のお願いだよ」


「また、その時がきたら言うね」


 元彼の僕に、何のお願いがあるんだ。その時っていつだよ。


 愛夏の不可解な行動に混乱する僕だった。



 ルナ……大人気です!


 本作が気になる。応援してやってもいいぞって方は、

 ★で評価していただけたりブクマ、感想、レビューを残していただけると非常に嬉しいです。


 よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ