13話 帰ってきても仕事がいっぱいで大変だ
あれから月日は流れ、、
山田は帰ってきてから、いなかった時の分の仕事に追われている。自分の部屋に戻らずデスクに向き合っている。席を離れるのは、ご飯を食べに行く時とシャワーと着替えの時だけだ。何故なら、誰1人として、山田の仕事をしてくれた人は居なかったからである。そしてこんなに忙しい時にでも、石田さんは話しかけてくる。
「山田くん聞いた?」
「何をですか?」
「人間達のこと」
「あー。薄っすらと噂程度には聞きましたよ。壁ができたことにより、攻めることが出来なくて帰っていったって」
「そぉなのよ。頑張って食料とかいっぱい荷台に積んできたんだけど、結局使わずに戻っていったのよ」
「そぉなんですね」
(魔物が人間をビビって壁を作るって、普通逆じゃないのか?魔王どんだけ、ビビってんだよって話だよ)
「本当は魔王さまって、人間たちと仲良くしたいのよ。それなのに下の子たちが人間界を責めちゃうからどうしようもないんだって。だから今回も戦って追い返すんじゃなくて、壁を作って人間たちを帰したのよ」
「そぉだったんですね」
(魔王さま。ビビってるとか思ってすいません)
部長から新たな仕事が舞い込んできた。それは会議に使う資料の作成である。
「このデータを全てグラフにして欲しいんだよ。今日中に作ってください。出来たら私に見せにきてください」
「この仕事がまだ残ってるので、終わってから取り掛かります」
「よろしく頼むよ」
「はいっ」
(今日も絶対帰れないなぁ。完全に徹夜だ)
仕事がひと段落つき、ご飯を食べに食堂に行く。すると田中さんが座っていた。
「お疲れさんっ。仕事は進んでるか?」
「まぁまぁですね。ひと段落ついたので、ご飯を食べようと思って、、」
「ご飯を食べないと死んじまうからな」
「 さんの仕事は順調ですか?」
すると田中はシュンとして下を向く。
「それは聞いてくれるな」
「その様子だと進んでないんですね」
「当たり前だろ?勇者たちがどんだけ魔物倒すと思ってるんだよ!あの一件からものすごい数の魔物たちがやられて行くんだぜ?終わったと思ったら追加がどんどん来て、全然終わりやしねー」
「すいません。僕が追い払ってしまったばかりに、そんな事になっていたんですね」
田中は今も勇者に倒された魔物の数をデータ入力している。山田もシュンとして下を向いてしまった。お互いが下を向き、気まずい空気になっていた時にご飯を食べ終わったので、逃げるように席を立つ。
「お先です」
田中から返事はなかった。ただの屍のようだ。
デスクに戻り仕事をしていると、途中で読めない字が出てきた。
「石田さんこれって、なんて読むんですか?」
「そんな感じも読めないの?」
「こっちの世界に来てまだそんなに立ってないので、」
「こっちの世界??」
「間違えましたっ、こっちの場所ですね!もともと、人間の町にいたので、魔物文字は最近覚えたんですよ、」
「そーだよね。字が読めないのかと思ったよー」
魔王の魔法により字の読み書きが出来るようになっているのだが、魔王の知らない漢字は山田にも分からないというなんとも微妙な魔法なのだ。そんなこんなで資料を作り終えたのは、午後10時過ぎである。急いで部長に資料を送り、仕事にひと段落つき自室に戻る。お風呂に入りご飯を食べ終わったのは1時過ぎである。
(明日は10時から出勤だから7時間は寝れるな。久しぶりにこんなにゆっくり寝れる)
次の日、いつも通りの時間にデスクに座る。すると部長が、
「山田くん、そぉいえば、昇進試験があるけど、受けるかい?」
「昇進試験ですか?昇進するのにも試験がいるんですか?」
「当たり前じゃないか!仕事が出来ない奴を昇進させたくは無いってのがうちの会社だよ」
「具体的にはどんな内容なのでしょうか?」
「それは言えないなぁ。言ってしまったら贔屓になっちゃうじゃないか」
「そぉですね。分かりました。受けてみます。」
「来週にあるから頑張ってね」
(頑張ってと言われても、なにが出るかわからないのにどうすればいいんだ、、、とりあえず本屋に行って物色してみるか)
山田は昇進試験を受けるために本屋に行き、本を見て回る
(次、昇進するとしたら、主任だな、はじめての主任って本を買って読んでみるか)
山田は来週の昇進試験のために勉強するのであった。どうなる山田




