04
「コーナーさん。ありがとうございました」
俺はお礼を言うと、居間に向かった。
―――――
「「おはようございます、リュージュ様」」
居間の扉を開け中に入ると、アンナ・ハワードとアンネ・ハワードがいた。お察しの通り、姉妹である。
「おはよう。アンナさん、アンネさん。それと、使用人を集めてもらってもいいですか?」
もちろんリュージュの魔法が成功したということの報告である。
「「失礼いたしました。先にお名前をうかがってもよろしいでしょうか」」
「それと、私共は使用人でございます」
「堅苦しい話し方はおやめください。また、敬称もいりません」
「わかった。俺はリュウキ・マギ・ハイン・ヤマモト。魂は異世界出身の転生者だ」
「わかりました」
「失礼します」
二人は頭を下げると、居間から出た。
「さて、どう話すか考えておかないとな」
―――――
数分後
「使用人一同、庭に集合いたしました」
「リュウキ様も移動をお願いいたします」
全員が庭に集まってくれたようで、アンナとアンネが呼びに来てくれた。
「分かった、ありがとう」
俺が二人にそう言うと、こちらです、と誘導された。
ついていくとそこには、庭全体が見渡せるテラスだった。
庭には40人ほどの使用人が集まっていた。全員の顔と名前をリュージュの記憶から照らし合わせてみると、これで全員のようだ。
その中には人間だけではなく、頭上に獣の耳を付けた者や
「こちらでお話しください」
「拡声が必要でしたら、お申し付けください」
「わかった」
俺は言われるがままテラスに出る。
二人はお辞儀をすると、部屋の中に残っていた。
「初めに聞きたい! 声の届いていない場所や聞き取りづらい場所はないか!」
大声でそう言った。
重要なことはできるだけ自分の声で伝えたほうがいいと思ったからである。
周りを見るが、届かなかったり聞き取りづらい場所はないようだった。
「よしっ」
小声で自分に喝を入れる。
「今回は報告があって皆を集めた! リュージュより事前に聞いているとは思うが、魔法が成功し、別の人物となった!」
庭に集まっている使用人たちに、ざわつきが広がる。
「そのため、自己紹介をしよう! 俺はリュウキ・マギ・ハイン・ヤマモトだ! 異世界からの転生者だ!」
使用人たちは様々な反応をする。
「先に言おう! 俺はリュージュとは違う! リュージュ以外のものに仕えることが少しでも嫌悪感を持つものがいたなら、やめてもらってかまわない! 引き留めるつもりもないし、退職金も人数が多くならない限りはしっかりと出そう!」
使用人たちにさらなるざわつきが広がる。
「だが! この屋敷に残るというならば、今までと変わらない待遇を保証しよう! もちろん必要なものや仕事の変更など、できる限りの要望は聞くつもりだ!」
使用人たちが静かになり始めた。
目を見ると、本当にこの人で大丈夫なのか、と見定めているように感じる。
「やめるものがいるなら、この場で言ってくれ! 後から俺の工房へ来てくれてもかまわない!」
使用人たちのざわつきが収まり、静かになった。
こんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
次回は4月15日(土)午前9時に投稿します。