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第漆話 方々で攻防

よろしくお願いします。

予想外の閲覧数に少し驚いていますが、こんな馬鹿らしい小説につきあって頂き、本当にありがとうございます。

それでは、お楽しみください。

あれから2週間、である。

僕たち三人は、コンビネーション技とかを修行して・・・来なかった。

全くしなかった。

どうしてなんだろう。試験の時に逢いましょう。そう言われたときは

「え!?三人組だよね?今回の試験って協調性が試されるんだよね!?」

とか突っ込んでみたのだが・・・。

「貴方たちみたいな低能と絡んでたら私にも伝染るでしょ?」

「はい・・・生まれてきてごめんなさい」

と、逆に自分の誕生さえ恥じてしまった。どうしてだろう。

んで、2週間ぶりに彼らと会うわけだが。・・・覚えているだろうか。僕の存在を。

「ああ。おはよう。久しぶりね」

覚えててくれたんだ・・・とりあえず安心。

「こんにちは!」

「・・・誰?」

「おう・・あの・・あ・・えっと・・」

誰だろう。思い出せない。顔は覚えてるけど名前が・・

「誰って焔ですよ!炎の!愚者の炎の!」

「ああ。ストーカーか」

「ホモラ?知らないわね?」

「焔!ほ・む・ら!」

「冗談よ。ストーカー君。さあ、職員室に急ぎましょう」

「俺・・・今まで一度も名前で呼ばれていない気がする・・・」

そんなやりとりがあった後、職員室から一組一台支給されてるらしい(全く資金の無駄にも程がある)マイクロバスに乗って行って、謎の林に着いた。

「今から二学年の昇級試験を始める!」

そう言ったのは学年主任の先生だ。ああ見えて昔は「聖拳」と言われていたらしい。あくまで噂だが。ちなみにこの集会は一組に先生が一人付いている状況だ。

「ルールは知らされているとおりだ。今回は、各チームに一つコレが配られる」

彼がかざしたのは黒い筒だ。10センチ程だろうか。

「各チームコレを奪い合ってもらう。三つ集まったらここに戻ってくる。いいな?」

『はい!』

「さあ開始!今回の出場チームは全部で12だ!ちなみに・・・全部奪っても減点にはならないぞ?」

全力で掛かれってことか。粋なこと言うなぁ・・・中年のくせに。とりあえず走ろう。

そう言っている間に、僕たちは相手の組に出会ったようだ。

ドカッ!バキッ!・・どうやら他の所も臨戦態勢が整ったようだな。

「お前等運がないな。初戦が俺等なんてな・・・!」

ガラが悪いいかにもな三人組の内の先頭を切っている男が、そう言った。

「さあ、始めようか。」僕たちも臨戦態勢に入る。

析華は・・・木の陰か。情報を伝え合う・・・大事な役割だな。意外と。

「さあこっちから行かせてもらうぜぇ!」そのうちの一人が、何かをバラ撒いた。

何だ・・・?あれは・・・虫!?あれはどう見ても警戒色だ・・・毒があるのが前提みたいな虫だ!

「風に乗って飛べ!」リーダー格らしい先ほどの男が、手を前に振りかざした。

ビュォォォォォォォォォォォォォォォ!

か・・・加速!?避けきれない!

炎の防護壁(ファイアウォール)!害虫駆除だ!」

さながら炎のカーテンのようなその壁に通った虫だったものは黒い塊となって足下に落ちた。グロテスクだな・・というか、あいつ、ネーミングセンスも磨いたな・・・パソコンのウイルス除去と掛けているのか。

「あああああああああ!」・・・どうやらあいつは物理操作型らしい。可哀想に。

それからあいつは足にブーストを付けて、文字通り、飛んだ。そしてまだ能力を発現していない残りの一人を炎の拳で片付けた。もう一人の虫野郎も蹴りで制圧する。

「析華さんにいいとこ見せるぞ!」と言わんばかりだ。析華じゃないが心が見える。だが、慢心が命取りとなることをあいつは思い知った。風を発現させた男が風で華麗に加速し、焔にボディブローを入れた。

「か・・・かはっ・・・」

彼の口から奇妙な悲鳴が漏れる。全く。僕が出る幕は無いと思ってたのに。多少卑怯でも後ろから・・肘を一発入れておく。勿論自分強化で。

「!」何が起こったのか分からないというような感じだな。まあ3対1で負けるほど雑魚じゃないんだよこちとら。

「大丈夫か?」

「・・・ああ。大丈夫・・ゲホッ・・」

「バーカ!調子乗って一人で戦ろうとするからだろ、全く。ところで、さっきそこに隠れていた析華は何をしていたんだ?何も連絡来なかったが。」

「何してたんだ。じゃないわよ、貴方たち、トランシーバー受け取ってなかったでしょ」

『あ・・・・』二人の声が初めて重なった。

「馬鹿は貴方たちの方だったみたいね」彼女はそう言って、さっき倒した男のポーチから筒を持ち出した。

「暇だったから透視で場所を把握しておいたのよ。さ、次」

彼女は、本当は誰よりも頼りがいがあるかも知れない・・・・・。

ありがとうございました。

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