プロローグ
初投稿です。拙い小説をこれからのんびり書いていこうと思います。
応援どうぞよろしくお願いします。
「・・・なんだかな・・・。」
僕でありこの物語の主人公となるのが、この 芽竜 発斗である。
いきなり主人公らしからぬ馬鹿みたいな発言をしたことを申し訳なく思う。
突然だが、僕の持論を聞いてもらいたい。
人には、それぞれ役割や能力がある。
現在、この僕が在籍する国立能力開発高等専門学校(別称能高)には、かつて超能力者と呼ばれたものが数多く存在する。
残念ながら、僕にはない。
え?それじゃあ矛盾してるだって?
・・・ならば言おう。僕は避雷針だ。
僕はある程度始めは能力が突出している。だが、だがだ。僕の周りの人間は、成長速度が異常に早い。勉強、運動、ゲーム、etc・・・どれも当初はトップクラス。右に出るものなどほんの一握りだ。それなのに。皆、皆僕を追い抜いていく。小学校の時のあだ名は(ヤムチャ)、中学になると画竜点睛(詰めが甘いの意。僕の名前と掛かっている)だったり。腹立たしいにも程がある。
僕は昔から人に嫌われる雰囲気らしい。そんなことからか僕はいじめられっ子で通っていた。そんな奴らのうっぷんを晴らしてやるのが僕の役割だと自分で思うのだ。勿論、考えていて悲しくなる。死にたくもなった。ただ、僕には希望があった。それが能高。自分だけの能力を見いだしてくれれば僕の世界は変わるはず。
・・・今、その希望も途絶えようとしているのだが。
能高には、いくつかのクラスがある。第一に、将来有望な才能に恵まれた、特Aクラス。次に、Aクラスとなり、B、Cと続き、最後に僕のような持たざるものが所属する、Zクラスがある。この学校には、毎月昇格試験が課せられる。それによってクラスの変動が起きえるのだ。
・・・初期、このクラスには、14人、生徒が居た。
「同じもの同士、仲良くしようぜ!」
そう言ってくれる仲間は・・・もう居ない。
このクラスにある机は、現在一台だけ。つまり僕一人だ。現在5月6日。入学から一ヶ月で、僕はまた、異端となった。
「救いようのない屑」
同級生は勿論、先輩や教師まで、僕のことをそう思っているだろう。
だが、才能なきものがここまで早くしかも一人を除いて飛び立つのは初めてだという。驚きだ。
最近は、HRだけでなく、授業にも先生は来なくなった。そりゃそうだ。馬鹿馬鹿しい。
もう死んでしまおうか。そうしよう。帰りに紙と筆、ロープを買おう。
そんなことを考えていたその時・・・教室のドアが勢いよく開いた。
ありがとうございました。