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プロローグ

 春、五月、青空。


 今、僕のクラスでは紙ヒコーキが流行っている。


 昼休み、今日もまた教室の窓を開け放ち、男子も女子も誰の紙ヒコーキがいちばん遠くまで飛ぶかを競い合っていた。特別なルールなどない。紙切れ1枚あれば誰もが簡単に作れる。素材は、大きな声では言えないけれど、たいていの場合、授業で使う大学ノートだ。もっとも後ろのほうの、何も書いていないページをビリビリ破っては作っていて、その辺はみんな心得ている。他のクラスのことはよく知らない。が、どうやらここ1年D組だけで流行している遊びのようだ。――――


 ひとりの生徒が窓越しから外を見ている。じっと見ている。彼は、片方の手を軽く上げてクラスメイトたちを制した。その視線の向こうにあるものは分かっていた。校庭の隅に設置された風力計だ。みんなは、じれったそうに待った。


「よし。今だ」


 その合図で、クラスのみんなが開け放たれた窓から一斉に紙ヒコーキを飛ばす。


「それ、行け」


 明るいハイトーンの声。期待と希望に満ちている。しかし、紙ヒコーキは大空へ勢いよく飛び出してはいくもののほとんどがすぐに落ちてしまい、あちこちから落胆のため息がもれた。


「まいったな」


 声はどんよりしていた。1オクターブ落ちていた。どうやら、みんながすべて上手くいくというわけではないようだ。


 それでも、なかにはうまい具合に風に乗り、しばらくの間、悠々と空を飛んで行く場合もある。そういうときは周囲から自然に拍手と歓声がわき起こり、「すごい」「バランスいい」「どういう折り方したの」などと、飛ばした本人は賞賛の声に包まれるのだった。


 その様子を教室の後ろの席で頬杖をついて見ていたトシは、軽くほくそ笑んだ。彼にとっては、くだらない遊びのひとつとしてしか映っていなかったのだ。「流行なんて。みんなと一緒だなんて。自分は違う」。紙ヒコーキなんかを飛ばす連中を見ていると、「まだ子どもだな」と思えた。


 佐藤敏生(さとうとしき)、15歳。ボサボサの髪の毛、赤みを帯びた頬、丸く柔らかい曲線を示す顔の輪郭は、まだ幼さを残している。ひげも濃くない。というか、髭剃りをする必要はまだなかった。学生服だって袖の部分が短すぎてぴったりカッコつかない。身なりに関しては子どもっぽいという表現が適切で、背丈だけは一八〇センチ近くあって、そのヒョロッとしたもやしのような体型がより一層、子どものようなひ弱さを感じさせていた。


 実際、彼はまだ子どもだった。


 子どもは、能力の限界など考えたこともなく、明日の飯のことも心配せず、何でも容易い気がしていた。どんなことでもできると信じていた。大きな壁となるような困難なことも危険な冒険も、勇気とか根性とか、そういうたぐいの言葉で片付けてしまえた。努力? 笑ってごまかせた。そして、恋愛。これも笑えた。すべてが未経験からくる感情なのだ。しかし、やがて子どもはいろいろな体験をする。しなければいけないし、せざるおえない。それが人生の、いわばルールなのだから。


 ――――ここは、東京・吉祥寺。


 七十年代初頭。駅を中心に開発が進められ、急速に発展する街並み。その様相から少し離れ、井の頭公園を抜け、玉川に沿って約20分歩くと、彼が通う高校の白い校舎が見えてくる。東京にある高校としては中くらいの偏差値レベルで、男女共学。およそ千人の生徒の大半は学校のそばか、あるいは武蔵野近郊から通う。なかには横浜や埼玉など、遠方から来ている学生もいる。


 校門を抜け、左にある体育館横のコンクリート敷きの渡り廊下を通り、大きな1本の桜の木を左から右へ回りこむように弧を描くコンクリートの坂を上って行くと、玄関口が見えてくる。そこはいつも大勢の生徒らが集まる溜まり場だ。待ち合わせをしたり、立ち話をしたり、追いかけっこをしていたりする。ときには、靴が無くなり困り果てた学生があちこちの下駄箱を探しまわる光景を見かける。たいていは誰かのいたずらで別の場所に入っていたりする。よくある光景だ。そして、下駄箱と言えば、……。


 トシは、自分の下駄箱に手紙が入っていたら、と想像する。相手はあこがれの女の子だったりして。すると、背中の辺りがくすぐったくなり、また頭の後ろのほうがわずかに熱を感じるのだった。きっと太陽が西から東へ動くのを見るより感動するだろうと思えた。


 1階には、用務員室、更衣室、保健室、放送室、売店など、いくつかの共用施設と校長室、職員室が収まっていて、上階はすべて教室だ。トイレだけは各階にある。それから校庭から向かって左側2階の妻部屋、つまり玄関口の真上にあたる教室はメロディを奏でる音楽室で、その上の3階には思考を奏でる図書室があり。4階には創造を奏でる美術室があった。


 校舎は、1年生が2階、2年生はその上、最上階の4階は3年生の学年割りになっている。それぞれ6クラスずつ。下級生にとってみれば、上階は禁断の場所。図書室や美術室へ行く以外、特別な用事がなければ上へはいかない。1年生のトシの場合、富士山へ登った回数のほうが多いくらいだ。あるいは、神聖な場所と言ってもいい。上級生が集まる所だから何となく行きづらい。進級すれば堂々と行けるわけだし、でも、階段を見上げるたびに、ちょっぴり不安な気分を抱くこともあった。


 そして、彼らの教室がある2階は、といっても、普通の2階ではない。結構高い。4階建ての校舎は校庭よりも小高い位置にそびえ建つ。


 校庭はサッカーグラウンドがひとつ収まるくらいの大きさで、その上の段に沿った傾斜の法面のりめんには花壇が横たわり、春の卒業・入学シーズンは白、紫、黄色、オレンジ色など、色とりどりの花が見られる。太陽の光をいっぱいに受け、花々が天を仰ぐ。緑の葉が映え、小さな虫も楽しそうに飛びまわる。校庭は花の甘い匂いに満ち溢れ、春爛漫の雰囲気が漂っている。手入れをしているのは年老いた用務員さん。歳は60を越えているだろう。いつも泥で汚れたグレーの作業着風の身なりで、しわだらけの顔や手は日焼けして赤黒い。汚いのだ。まるでウジが湧いたような太くて短い白髪は見ていてあまり気持ちのいいものではなかった。せっかく美しい花壇があるというのに、汚くてみすぼらしい用務員さんの存在により、大半の生徒が花壇にも彼にも寄り付かない。


「手入れ、大変ですか?」


 一度だけ、トシは用務員さんに声をかけたことがある。歌になっていないような鼻歌を口ずさんでいた老人は手を休めて、横に立っている彼が見えるか見えないか程度に顔を上げたけれど、何も答えようとはしない。そして、再び黙ったまま雑草やゴミ、紙ヒコーキの残骸などを拾い集めている。汗でにじんだ用務員さんの襟元は真っ黒で、数週間も上着を洗濯していないようだし、風呂に入っていないのではないかと思えた。


 その姿を見つめながら、テレビや新聞などで日々報道されているベトナムのことを思い起こした。でも、あちらの人はこんなに汚い格好はしていないだろう。そのときは、どこでも用務員さんはこんな感じかな、とトシは考えた。


 花壇の手入れは、その用務員さんの日課だが、情操教育の一環だろう、花に水をやるのだけは週番の役割と決められている。当番制にしているため、いい加減な生徒が週番になったときには、花々はあっという間にしおれて枯れてしまう。この間も朝礼でそれが問題になった。花を枯らしてしまうと、その上の段にある大きな鳥小屋の中を掃除する罰が待っている。以前は、白い十姉妹が何番かいて、口笛に似た可愛らしいさえずりを聞くことができた。ところが、今では数羽のニワトリしかいない。ただうるさいだけでうんざりさせられる。聞くところによると、誰かが十姉妹を盗んでいったらしい。金網に穴が開いていたというから、逃げてしまったか、カラスの仕業という説もある。真相は分からなかった。さらには、十姉妹の代わりがなぜ、ニワトリなのかまったく意味不明だ。そのニワトリが狂ったように暴れまくるなかで掃除をしている光景は、休日の家の様子に似ていて、トシはそばで見ていてとても笑えた。

 

 花壇のひとつ上、つまり、鳥小屋がある段の隅のほうには、風速や気温などを測定する白いペンキで塗られた観測装置が設置されていて、てっぺんにある風力計がクルクルまわっている。


 そういうわけで、校庭のほうから見上げると、彼のクラスがある2階は、実質的には4階か5階くらいの高さになる。そこから風に乗せて、と言っても強い風ではなく、むしろ微風のほうがいい。風力計のまわり方を見ながら、そよ風に乗せて紙ヒコーキを遠くのほうまで飛ばすことができたなら、とても気持ちがいい……に違いない。


 が、しかし、トシにとっては大問題だった。


 なぜ、紙ヒコーキごときに頭を悩ませていたかというと、彼の作るやつはいつもどういうわけか、まっさかさまに落ちてしまう。悲鳴をあげるかのようにキリモミ状態で回転しながら落ちていくのだ。クラスメイトから失笑を買ってばかり。学校の成績と同様に、常に下へ落ちていくものだから、最近は、ほとんどやらなくなった。つまらないから。そして、やらないとやらない分だけ、勉強しないと勉強しない分だけ成績が落ちていくのと同様に、みんなからどんどん仲間はずれにされた。


「紙ヒコーキなんて、くだらない」


 クラス中が紙ヒコーキで夢中になっているとき、彼は机の上に置いた教科書を枕代わりに昼寝をすることに決めた。窓から差し込む日差しにまどろみ、深く心地よく、体が沈んでいく。そうして別世界へひとり旅立つのだ。


 赤い砂漠で駱駝に乗って悠々と旅することもあれば、ときには黒い荒波に揺られて辛い航海を余儀なくされたり、白い吹雪の山道をひとり歩く試練の場面もある。夢は現実よりも厳しいのだ。でも、たまには楽しいことだってある。この間は、フィルモア・ウエストでのドアーズのライブほどではないにせよ、同じサンフランシスコの小ホールで行われたカウシルズのコンサートを見た。アンコール曲は『雨に消えた初恋』だった。


 ――――その日は、日曜日だった。何だか雲行きが怪しい。灰色の雲が迫っている。雨になるかもしれない。


「今日の試合は、きっと荒れるな」


 午後3時から神奈川の鶴見にある東羽とうば工場のグラウンドでサッカーの試合がある。


 鉄鋼を扱った東羽と言えば全国的に有名で、神奈川では社会人リーグ1部に属するかなりの強豪だ。正月の天皇杯にも出場経験を持つ。――――胸の内は穏やかではなかった。高校生主体の僕たちのクラブチームが対戦するにはかなり手強い相手。と言っても、自分の出番はないだろう。いつもベンチウォーマーだから。でも、天候が雨になれば状況だって一変する。まともなゲームにならないとき、思うようなプレーができないとき、そんなときこそ自分の出番がある。レギュラーを休ませて控えの選手を使うことが多いから。今日の試合のため、監督は僕を呼んでくれた。もしかすると後半から出してもらえるかも、という淡い期待を胸の片隅に抱きながら、気持ちは少々高ぶっていたかもしれない。試合に出られたらがんばらなくっちゃ。たぶん、相手だって一・いってんご軍を送り込んでくるだろうし。


 ぶ厚い雲の一辺が空をすべて覆い隠してしまうまで、トシはサッカーの試合を思い描いていた。――――


「前だ、前へ」


 監督の声に励まされながら、必死になる。


 否応なく頭や背中に降り注ぐ雨。ユニフォームの番号が背中にピッタリと張り付いて何だか妙に気持ちが悪い。そして、走るたびに泥水が飛び散るのだ。その泥水に浸り、ボールは思うように転がってはくれない。まともなパスなんてできやしないだろう。


 雨、泥水、強敵。


 息がつまりそう。


 重たいボールを押し出すようにしてドリブルしながら前へ進む。相手ディフェンダーがスライディングしてボールを奪いに来るところを、僕はつま先で引っ掛けるようにしてボールを浮かせ、敵の脚をまんまとかわす。上手い具合にひとり抜いた。それでも飛び散る泥水はかわせない。涙目のような泥が脚のあちこちに飛び散りへばりつく。一歩踏み出す度に太ももに雨が当たりそれらは流され、白いストッキングを茶色に染めていく。


「いいぞ。もっと前へ」


 しかし、雨をたっぷりと吸い込んだ土のグランドだ。思うように進めず、両脚に鉄アレー状態。ボールもなかなか前へ転がらない。


 まるで子どもみたい。もう行くのはいやだ、と駄々をこねている。その場に立ち止まり、しゃがみ込む。そして、泣き出すのだ。


 仕方なくお母さんは子どもの手を掴み、引きずるようにして歩き始める。普通ならば「あとで何か買ってあげるから」などと軽くうそぶいて、でも、あまり褒められたしつけの仕方ではないにせよ、とにかく泣き叫ぶ子どもを連れ出すのだろうけれど、それでもなかなか言うことをきかない。


 重たいボールも同じだ。こちらの技量をそこそこ見抜いているかのように平然とした表情で前へ転がるのをあきらめている。「無理だよ」。降りしきる雨の中で、一瞬、立ち尽くしてボールと見つめ合う。そうこうしているうちに、二人目の敵が自分の脚を「削り」に来る。泥水の中へ倒される。そして、ボールを奪われボー然とするのだった。


「あー、何やってんだよ」


 と、監督。


「チッ」


 頭に血が上る。相手の背中に向けて、汚い言葉を吐き捨てた。大声でハッキリと。


「な、何だって?」


 言われた相手が振り向く。そして、僕を見下す。シューズのつま先で地面を蹴り、倒れている自分へ泥水を引っ掛けた。お、こいつ、やる気か。一触即発。そこへ審判員が駆けつける。「どうした」と、心配顔の選手も2人、3人と集まってきた……。


 降りしきる雨の冷たさ。心も冷え切っていた。


 かなり荒れた試合。カッコイイところなど、見せられるはずはない。


 そんなことを考えながら駅へ向かった。――――


 トシは、横浜のサッカークラブ『FCストライカー』に所属している。学校の部活はシゴキがあるから嫌いだ。クラブのほうが自由でいい。部活には先輩後輩のキツイ関係もある。が、クラブは仲間意識が強くて気が楽というか、ワイワイやれる。もっとも、クラブは近辺にはなく、静岡と横浜が盛んで、中学のときから毎週土日は、横浜へ通っている。高校に入ってもそれは変わらない。


 彼は、監督の顔を思い浮かべた。――――


 名前は、えーと確か、林英二はやしえいじだったかな。みんなはいつも『監督』と呼んでいる。年齢は四十歳後半だろうか。横浜の関係者の間では、かなり有名だ。高校サッカーの監督として全国大会への出場経験を持つ。いつもジャージ姿。まぁ、日焼けした赤黒い顔以外は、背広を着ていたら普通のサラリーマンと変わらないな。あ、そうそう。最近、ちょっと腹が出てきたぞ。腹筋しろって。見かけはそんな感じで大したことない。単なるオヤジだ。でも、やっていることはスゴイと思う。今は、小さなサッカーショップを営みながら、ヨーロッパにあるような地域に根ざしたプロクラブを作ろうと力を注いでいる。そのために毎日、企業や関係者まわり、地方へ出向いたり海外へ視察しに行ったりで忙しい。マジメで誠実な人柄。みんな監督のことをいい人だと知っている。地元の商店街はファミリー同様だ。「子どもからお年寄りまで、誰もが立ち寄れる楽しいスポーツクラブを!」。お店の壁に貼ってある。その合言葉を覚えてしまった。そのショップが運営するサッカーチームに僕は所属している。このチームがもっと大きくなればいい、と思う。しかし、弱小チームで財政難だ。何か新しいことを始める時は、必ずと言っていいほど問題や痛みを伴う。「がんばれ、監督!」と心の中で願う。まぁ、自分は補欠選手だからあまり関係ないかもしれないけれど。


 あ、そうそう。いつも監督は「カッコつけろ」と僕たちに言う。


 はじめは、何のことか分からずに冗談だと思って小さく鼻で笑った。監督の言葉を理解することはできなかった。「映画俳優やモデルじゃないんだから、カッコつけても仕方ねぇだろ」と、ロッカールームでみんな笑っていたっけ。


 ところが、あるときベンチから仲間のプレーを見ていてハッと気がついた。


 カッコいいプレー=上手いプレー。


 カッコいいプレーをする選手はみな上手い。クールである。反対にヘタな選手はプレーもダサい。そして、ダサい選手は、すぐ感情をむき出しにして怒ったり、悔しがったり、言い訳をする。つまり、カッコ悪いのである。


 目の前で、まさに監督の言葉そのままの絵図らが展開されているではないか。


 まぁ、技術的なこと、戦術面についてはともかく、たとえサッカーのことを知らない人でもカッコいいかどうかくらい、見ていたら判断がつくだろう。


 いい選手になりたければ、「カッコいいプレー」をするためにどうすればいいかを常に考えなければいけない。もちろん技術的な練習も大切だが、心構えとか、イメージとか、精神的な部分はもっと重要だ。


 そう。メンタルなんだよ!


 僕は、試合になると怒りやすくなる。試合中は、いつもミスが多い。それでイライラするというか、何か、むしゃくしゃしたものというか、石のような黒い塊を投げつけたくなる。


 自分へ、敵へ。世の中へ向けて。


 すべてに対して。八つ当たりだ。


 あー、ちゃんと反省して次にはカッコいいところを見せたいと思う。


 実際、怒ってしまった後に残る重たい感じ。もやもやした気分。あの嫌な感じ。それが黒い塊の正体である。周囲の雰囲気も気まずくなるけれど、何よりも自分の心の中に後悔の念が芽生えてくる。小さなことや些細なことで怒ってしまい、自分はなんてくだらない未熟な人間なんだろう、と。それがどうしようもなく嫌だった。


 つまり、自分の感情や言動をコントロールできないようではカッコ悪いということ。つまり、ルールに従えというわけだ。


「ルールか。ルールなんて」


 彼はちょっぴり反抗心を覚えた。しかし……。


 直情的な怒りさえ抑えられないようでは、いいサッカー選手にはなれないし、人間としてもダサい。そう思えた。もっとも試合の後、自分のプレーを振り返るときはいつも、数少ないカッコいいプレーしか思い出せないのだけれど。反省なんてありゃしない。人間って、都合よくできている。


「カッコつけろ」。


 監督の声がまた心に響いた。

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